中国の金利が低下を続ける中、中央銀行である中国人民銀行が発表したデータによると、今年1~2月の人民元貸付は6兆3700億元(約132兆700億円)増加し、同期間では史上2番目の高水準となったものの、人民元預金の増加額6兆4400億元(約133兆5000億円)を下回っており、人民の投資や消費は依然として保守的であることを示しています。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
中国人民銀行は15日、「2024年2月金融統計報告」を発表し、2月末時点の人民元建て・外貨建て貸出残高は248兆6700億元(5155兆8000億円)で、年率9.7%増となり、流動性が潤沢であることを示しました。
発表されたデータによると、今年1~2月、中国本土の人民元建て融資は6兆3700億元(約132兆700億円)増加し、同期間としては史上2番目の高水準となりました。
このうち、企業(事業)向け融資は5兆4,300億元(約11兆5800億円)増加、非銀行金融機関向け融資は4,294億元(約8兆9000億円)増加、家計向け融資は3,894億元(約20兆7300億円)増加にとどまりました。
一方、今年1~2月の人民元預金は6兆4,400億元(約133兆5000億円)増加し、同期間の人民元貸付の増加額を上回りました。
中でも家計預金は5兆7300億元(約118兆8000億円)増加し、89%近くを占めました。2月の家計預金増加額は3兆2000億元(約66兆3500億円)で、2023年2月以来の過去最高を記録しました。
この点について北京商報は、「人民の預金が増え続けていることは、中国の経済発展の弾力性を高め、リスクに耐える力を強化しているが、同時に人民の将来への期待の弱まり、消費需要の不足、投資意欲の低下を反映している。」とする専門家の指摘を報じています。
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融資残高以上に預金残高が増えていると言うことは、中国の人たちは消費するよりも貯蓄に励んでいると言うことなのでしょうか。
中国経済の回復はまだまだ先のことのようです。
参考記事
<自由亜州電台>中国今年头两个月存款增加多于贷款 居民更偏爱存钱?