中国国家統計局は2023年農民工(出稼ぎ労働者)モニタリング調査報告書を発表しました。報告書によると、全国の農民工総数は2020年から増加を続け、昨年より191万人多い2億9753万人に達し、0.6%増加しました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
データによると、流入地域という観点では、農民工が引き続き中部と西部地域に逆流していることが示されています。
2023年に東部地域で雇用された農民工は1億5300万人で、前年より170万人減少、中部地域では6982万人で211万人増、西部地域では6552万人で116万人増、東北地域では872万人で29万人増でした。
[注意]
東部地域:北京、天津、河北、上海、江蘇、浙江、福建、山東、広東、海南を含む10の省と直轄市
中部地域: 山西省、安徽省、江西省、河南省、湖北省、湖南省の6省
西部地域:内モンゴル、広西、重慶、四川、貴州、雲南、チベット、陝西、甘粛、青海、寧夏、新疆の12省、自治区と直轄市
しかし、マクロ経済調査会社アブソリュート・ストラテジー・リサーチ(Absolute Strategy Research)のエコノミスト、アダム・ウルフは、農民工はもはやあまり遠くに移動していないと分析しました。
省外に出稼ぎに出る農民工は、2008年の53%に比べ、2023年には38%しかおらず、多くの農民工は故郷で農業の身分を持ち、農業以外の仕事に就いています。
ウルフ氏はまた、次のような傾向も見ています。
「30歳未満の農民工1人に対して50歳以上の農民工が1.8人いる。 これは、30歳未満1人に対して50歳以上がわずか0.3人であった2010年と比べると大幅な増加である。さらに、建設部門の農民工数は650万人減少し、2008年の調査以来最大の落ち込みとなった。」
ウルフ氏は、中国当局は製造業の発展に注力しているが、現在、より多くの農民工がサービス業に移行しているという傾向を考慮することが重要であると指摘しています。
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農民工と呼ばれる農村からの出稼ぎ労働者は、約3億人と全人口の20%近くを占め、中国の経済発展を支えてきました。
国家統計局によると、2023年の農民工の平均月収は4780元(約10万2千円)で、前年よりも3.6%増加しています。
都市部における農民工の平均居住面積は24.0平方メートルとなり、前年より1.4平方メートル増加しました。
中国国家統計局の出した統計データなので、信じるも信じないもあなた次第ですが、農民工がまだ増えていると言っているのは、中国にはまだ『人口ボーナス』があるぞと主張したいのでしょうか?
参考記事
<美國之音>2023年农民工监测报告出炉 年龄增加、更多选择留乡