カナダで拘束されているファーウェイの副会長でCFOの孟晩舟が、26日に法廷に出廷しました。法廷ではカナダ当局が逮捕の手続きを乱用したと非難しました。
孟晩舟の事件は、日本ではあまり報じられないし、逮捕からほぼ2年が過ぎているので、どんな事件だったのか忘れてしまった人も多いかもしれません。
Q&A方式で孟晩舟事件をまとめてみました。
Q1孟晩舟ってだれ?
A1ファーウェイの副会長でCFO(最高財務責任者)です。CEO(最高経営責任者)である任正非氏の娘です。
Q2孟晩舟はなぜカナダで拘束された?
A2 2018年12月1日にメキシコに向かう途中で、トランジットのためにカナダ・バンクーバー空港に立ち寄った時に、米国の要請でカナダ当局に身柄を拘束されました。
Q3何の容疑で米国は孟晩舟の身柄を拘束した?
A3イランとの違法取引を行うため、米金融機関に虚偽説明をした疑いがもたれています。
Q4孟晩舟はなぜ保釈されてる?
A4 2018年12月11日にバンクーバーの裁判所は、パスポートの提出と、GPS機器の取り付けで24時間監視体制下に置くことを条件に、保釈金1000万カナダドル(約8億5000万円)で孟晩舟が求めた保釈申請を認めた。
Q5孟晩舟の怪しいところは?
A5 2019年になって、孟晩舟が複数のパスポートを所持していることが判明した。所持していたパスポートは全部で8通で、内訳は中国パスポート4通、香港パスポート3通、中国政府の公務普通パスポート1通。 このうち香港パスポート2通は異なる名前のもの。
パスポートは全て正式のもので偽造ではない。
Q6孟晩舟はカナダの裁判所で何を争っている?
A6バンクーバー空港での逮捕の際に、カナダ当局の手続きに問題があったため、逮捕は無効だと主張。この主張が認められれば、孟晩舟は釈放され、米国に引き渡されることがなくなる。
思い出していただけましたか?現在バンクーバーの裁判所で裁判が争われています。
フランス政府が設立した国際放送メディアのrfiの報道によれば、今週の尋問は孟晩舟のチームによって行われ、孟晩舟の逮捕に対する米国当局者の関与疑惑、カナダによる開示漏れや不適切な開示などに焦点が当てられるようです。
カナダ司法省は、逮捕手続きの乱用に関する議論は、2021年2月16日から3月5日まで行われる予定であるとしています。
逮捕から2年近くが過ぎていますが、なかなか結果が出ないのも、ゆっくり審議しているからなんですね。
孟晩舟は、カナダと米国の当局間の電子メールなど、より多くの関連文書の公開を求めている。手続きの乱用があったことを証明するためとのことです。
2021年4月には審問が終了する見込みのようですが、孟晩舟側が引き延ばし工作を取るかもしれません。
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参考資料
<rfi>孟晚舟今出庭 辩控加拿大滥用逮捕程序
http*://bit.ly/3mnj1uP