中国の対豪報復行動がエスカレートするにつれ、豪中貿易は混沌に陥っている。 豪政府は中国政府に対し、『世界が中国の市場を共有できるようにする』という習近平国家主席の公約を破らないよう促していますが、中国には馬耳東風のようです。
中国税関は11月6日からオーストラリアワインの通関手続きを行わないとしており、中国の輸入業者はオーストラリアワインの発注を停止しました。
オーストラリアのロブスターも、中国の空港での”通関手続きの遅れ”によって20トンが立ち往生し、店舗に到着するまでに劣化してしまうことが心配されるなど、中国が輸入禁止に踏み切るのでは無いかと、オーストラリアのロブスター輸出業者が懸念しています。
11月4日に上海で開幕した第3回国際輸入博覧会の開幕式に、リモート参加した習近平総書記は、「中国の市場を世界の市場として、共有の市場、万人の市場にして、国際社会にもっと積極的にエネルギーを注入する」と世界に約束しました。
オーストラリアのバーミンガム貿易相は、オーストラリアの輸出品が遭遇した問題は、明らかに習近平総書記の演説と矛盾しており、信頼性を損なったと非難しています。
中国は来週からオーストラリア産ワインに最大200%の反ダンピング関税を課すことになるかもしれないとも報じられており、この懲罰的措置が実施されれば、オーストラリアワインは中国市場から追い出されてしまいます。
11月2日には中国政府は、”害虫がついていた”との理由で、オーストラリアからの木材の輸入を停止したと発表しており、懲罰的処置は止まることなく続いています。
多くのオーストラリアの輸出業者が途方に暮れており、中国当局がオーストラリア産ワインやロブスター、その他の商品の輸入禁止令を出すのではないかと懸念しています。
中国はなぜこれほどオーストラリアをいじめるのでしょう?
今年4月、オーストラリアが国際社会に新型コロナウイルスの発生源について独立した調査を行うよう求め、5月には世界保健総会(WHA)で決議案が可決されました。
それ以来中国との関係が悪化し、 中国はオーストラリアの大麦、魚介類、銅鉱石、ワイン、牛肉、観光業、さらには大学留学に至るまで、さまざまな報復措置を講じてきました。
中国当局は「報復」を否定していますが、中国の英字紙チャイナ・デーリーは6日の社説で、「オーストラリアは手遅れにならないうちに米国の瀬戸際政策から距離をとるべきだ。オーストラリアが米国に付けば経済がさらに打撃を受けるため後悔することになる」と警告しています。
報復だと言ってるようなものだし、報復はもっと続くぞと言っています。
中国のオーストラリア虐めはますますエスカレートしそうです。
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参考資料 *>s
<美国之音>澳中贸易陷入混乱,澳政府敦促中国恢复贸易秩序
http*://bit.ly/3evLL1X
<腾讯网>澳大利亚传出重磅消息,成吨龙虾滞留中国机场,澳媒受强烈刺激
http*://bit.ly/2Iantyw