12月4日から10日は人権週間でした。そして12月10日は国連で世界人権宣言が採択されたことを記念する「世界人権デー」でした。世界人権デーの前日に、中国では人権派弁護士数名とその家族が、当局に自宅から出るのを阻止されました。
欧米のメディアの報道によりますと、世界人権デーの前日の12月9日に、中国の人権派弁護士やその家族の数人が早朝、自宅が複数の正体不明者によって塞がれ、自宅から出られなくなったという動画をツイッターに投稿しました。
人権派弁護士余文生の妻の許艷さんは、9日の午前6時20分頃に息子を学校に連れて行こうとドアを開けたが、ドアの前には北京の国内安全保衛局員が立っていて、彼女を外に出そうとしませんでした。
許艷は「 12月9日と10日は絶対に家から出られない、(国内安全保衛局員は)世界人権デーのためにEU大使館、アメリカ大使館に行くのを阻止すると言っていた。」とツイートしました。
中国政府に投獄され4月に出所した王全璋弁護士の妻である李文足は、9日正体不明の人物が自宅前の防犯カメラに目隠しテープを張り、午前6時には何者かが自宅の呼び鈴を鳴らしたとツイッターに投稿した。 ドアが開くや否や、彼女の家の前には少なくとも6人のマスク姿の男たちが立っていた。
李文足はドアの外にいた人物の一人は、今年4月27日に済南から北京まで王権璋弁護士を護衛した魏姓の警察官であったと語っています。
李和平弁護士の妻である王峭嶺も、午前7時に起きて犬の散歩をしようとしたら、家のドアの外に大勢の人が立っていて外に出してもらえなかったとツイートしています。
米国ワシントンに本部を置く人権団体「中国人権擁護者」(Chinese Human Rights Defenders:CHRD)の蘭寧氏は、中国政府は世界人権デーを敏感な時期と捉えているため、関連イベントへの参加を妨げるなど、中国国民の移動の自由を制限していると述べました。
中国政府の行動は、国際公約を守るという彼らの主張が単なる虚偽であることを示しています。さらに、反体制派が中国の実情を発言しただけで中国政府に弾圧されるということは、中国には表現の自由が全くないということだとCHRDの蘭寧氏は指摘しています。
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参考記事 (*>s)
<徳国之声>世界人权日前夕 多名中国维权律师遭限制出门
http*://bit.ly/3oKblUR
<自由亜州電台>世界人权日前夕 多名中国维权人士及家属遭限制外出
http*://bit.ly/39ZcV0O