中国の公式メディア「環球時報」英語版は、中国政府はオーストラリアからの石炭輸入を禁止したと報じました。これはオーストラリアに数百億ドルの経済損失をもたらし、両国間の緊張をさらに高める可能性があります。中国外交部は記者会見で「未確認」としつつも、悪いのはオーストラリアだと主張しています。
緩急時報の12月13日の報道によれば、中国政府は、オーストラリアを除き、ロシア、モンゴル、インドネシアなど他国の石炭輸入を無制限にすることを承認しました。
中国のポータルサイトの網易(ネットイース)に投稿された記事は環球時報の報道を歓迎し、中国は環境問題に対応して二酸化炭素の排出量を減らすため、今後数十年で石炭の使用量を大幅に減らす予定であり、中国政府は、オーストラリアの石炭産業に大打撃を与えるためにオーストラリアの石炭貿易に制裁を加えたと林彪しています。
オーストラリアのモリソン首相は、環球時報の報道が事実かどうか中国当局に確認していないとし、バーミンガム貿易相は12月15日に国内企業の権利と利益を守るためにあらゆる手段を模索すると述べました。
バーミンガム貿易相は、中国の港には長期間にわたり通関手続きの遅れにより、オーストラリアの石炭を降ろせずに立ち往生している船が多数あると語っています。
オーストラリア側は事実関係の解明を求めているとしていますが、オーストラリアと中国との間には、対話のための閣僚級のパイプラインはもはや存在しないと指摘する識者もいます。
中国外交部の汪文斌報道官は12月15日の定例記者会見で、そのようなこと(石炭の輸入制限)は聞いていないと前置きをしながら、中国企業に差別的な措置をとり、さらに間違った道を突き進んでいるのはオーストラリア側であると主張しました。
汪文斌報道官は2018年以後中国企業によるオーストラリア企業への投資が、根拠のない、いわゆる「国家安全保障」を理由に拒否されたり、
中国企業の 5G ネットワーク構築への参加を禁止したりしたことを挙げています。
中国は今年に入ってオーストラリアをずっといじめ続けています。
オーストラリアが新型コロナウイルスの起源をめぐる独立調査を提案し、5月18日の世界保健総会(WHA)で可決されると、激怒した中国共産党が牛肉の輸入禁止、大麦への関税上乗せを決定したのを皮切りに、ワインやラム肉、木材などオーストラリア製品を輸入禁止や高関税を課してきました。
歴代オーストラリア首相が、中国だけに頼り切った経済政策を進めてしまったことが原因なのですが、現首相のモリソン氏は必死に対抗しています。
日本も中国だけに頼った経済政策を続けていると、オーストラリアの現状は「明日は我が身」となりますよ。個人レベルや小規模で中国に進出している人たちの態度を見ていると、共産党の足の裏を舐めて必死に媚を売っている姿が痛々しいです。
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参考記事
<網易>中国开始反击!将限制澳大利亚煤炭进口,网友:下面剩下铁矿石了
中国对澳大利亚煤炭输华正式实施禁令?外交部回应
<徳国之声>经济惩罚不停 北京传正式封杀澳洲煤炭