中国の南シナ海占有の野望が強まり、各国が反撃に出るようになっています。カナダの国防相は11月、中国が南シナ海で意図的に拡大していると公に非難しました。
アメリカに拠点を置く国際メディアの自由亜州電台(RFA)の報道によりますと、11月にオンラインで開かれた東アジアサミットに、カナダ・ハルジット・サージャン国防相が参加し、中国が武力による脅威の行使、大規模な埋め立て、南シナ海に緊張を生み出している軍事前哨基地の設置などを行っていることに反対しました。
南シナ海は世界で最も重要な貿易ルートであり、カナダは貿易に大きく依存しているため、戦争でこの航路が封鎖されれば、カナダ経済にも深刻な影響を与えることになります。
ヨーロッパは南シナ海から地理的に離れていますが、中国の進出が明らかになると、イギリス、フランスなど多くの国が「インド太平洋戦略方針」を打ち出しています。
「世界が中国を囲む」状況が形になってきましたが、間もなく米大統領に就任する可能性のあるバイデン候補の態度はどうなるのでしょうか。
戦略国際問題研究所(CSIS)のの専門家グレッグ・ポリング氏によれば、アメリカの世論は対中国に厳しい意見で一致しているので、バイデン氏も中国に厳しい態度で望まざるを得ないと指摘しています。
中国は南シナ海に、自らが九段線と呼ぶ勝手に引いた境界線の内側を、中国領と主張し、岩礁を埋め立てて軍事空港を建設したりしていました。
2016年には国連国際仲裁裁判所で、国連海洋法条約違反との裁決が出されましたが、全く聞く耳を持たずに南シナ海を占領し続け、今年4月には南シナ海に行政区を設置して不法支配を続けています。
アメリカは九段線を否定して航行の自由作戦を頻繁に行ったり、空母2隻を南シナ海に派遣して軍事演習を行ったりして、中国を威嚇して圧力をかけてきました。
7月のはオーストラリアも中国の南シナ海での主権を否定し、南シナ海での中国包囲網に加わりました。
ヨーロッパ諸国も、新型コロナの流行をきっかけに対中感情が悪化しており、イギリスが太平洋に空母打撃群を派遣して、太平洋における中国包囲網に軍事参加しています。
インドは6月の中印国境紛争で被害者を出したことに対応して、国境地域に巡航ミサイルを配備し、インド洋ではアメリカ、スリランカ、モルディブと共同で中国へ対抗する政策を取っています。
このような中国包囲網にカナダが加わることで、中国という巨龍が太平洋に進出するのを食い止めようとする力は、益々強まっています。
わが自衛隊も米軍との合同演習を続けており、中国の軍事的脅威への対応は怠りがなく、日本人として誇りに思い頼もしく感じます。
『力による国境変更を断固として認めない』という強い意志を国際社会は中国共産党に見せつけるべきだと思います。
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参考記事 *>s
<自由亜州電台>反对中国南海扩张 加拿大部署印太战略
http*://bit.ly/37ZElBa