カナダ議会は、中国がウイグル人に対してジェノサイド(大量虐殺)を行なっていると認定しました。米国前政権がジェノサイド認定して以降2カ国目となります。
ドイツ国営メディアの徳国之声の報道によりますと、2月22日に中国が新疆ウイグル自治区のウイグル人に対してジェノサイド(大量虐殺)を行っていると認める動議を266対0で可決しました。
決議には拘束力はありませんが、ジェノサイド認定には慎重なトルドー政権に態度をはっきりさせるように圧力をかけることになると見られています。
カナダ下院での決議にはトルドー首相を始め閣僚は投票を棄権しましたが、与党自由党議員は総じて賛成票を投じました。
動議を提出した野党保守党の議員は、「我々はもはやウイグル人虐殺の事実を無視することはできない。それをジェノサイドと呼ばなければならない」と述べています。
中国は、BBCが新疆ウイグルでの迫害を報じたために、BBCを放送禁止にしたことを受け、カナダ・オウトゥール外相はトルドー首相に、「中国に立ち向かう」ことを求める書簡を送っていました。
2016年8月に陳全国が、中国新疆ウイグル自治区共産党委員会書記に就任して以来、自治区内に多くの収容施設が建設され、何十万人ものウイグル人やカザフ人など少数民族を収容しています。
中国政府は一貫して、これらの施設は「再教育キャンプ」で、『希望者』に、過激思想に対抗するための教育と訓練を提供していると説明していますが、多数のウイグル人が令状なしで逮捕され収容されているとの報告もあります。
カナダ議会はウイグル人ジェノサイド動議以外に、2022年北京冬季五輪関連の法案も可決し、中国が新疆ウイグル族の人権を迫害し続ける場合、カナダ政府は2022年冬季五輪の開催地を他の都市に移すよう求めるべきだと強調しました。
英国では1月にウイグル強制労働製品の輸入禁止を決めており、他の欧州諸国でも民間レベルで、ジェノサイド認定と北京五輪ボイコットを政府に訴える動きが出ていると伝えられています。
動きの遅かった日本でも、12の企業がウイグル弾圧企業との取引を停止するとの報道がありました。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-02-22/QOWP1VDWRGG501
中国政府は相変わらずウイグル人弾圧を認めていませんが、考えを改めさせるように、国際社会が手を組んで圧力をかけて欲しいものです。
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参考記事
<徳国之声>加拿大国会认定中国对维吾尔人种族灭绝
http*://bit.ly/3dCyPc5
Arrests skyrocketed in China's Muslim far west in 2017
http*://bit.ly/3dH6MbC
'Permanent cure': Inside the re-education camps China is using to brainwash Muslims
http*://bit.ly/2ZMScH8