ローマ教皇が新著でウイグル人を「迫害されている民族集団」と表現したことについて、中国外交部は教皇の主張は根拠のないものだと批判した。しかし、この発言は中国外交部の公開記録からは省略されていた。
ドイツ国営の国際メディアの徳国之声が報じたところによると、ローマ教皇フランシスコが間も無く出版される新著で、新疆のウイグル人を「迫害されている民族」と表現していたことが浮上しました。
中国外交部趙立堅報道官は11月24日の定例記者会見で、教皇の主張は根拠がなく、中国のすべての民族の人々は、自分たちの宗教を信仰し、発展させ、自由に実践する権利を持っている と述べました。
CCTV(中国中央電視台)は、趙立堅報道官のこの会見を報じましたが、中国外交部の公式サイトに掲載された24日の会見記録には、何故かこの発言が掲載されていませんでした。
これまで各国政府や人権団体は、中国共産党が新疆の少数派ムスリムに再教育キャンプを利用して宗教的・文化的遺産を放棄させ、習近平総書記への忠誠を宣言させようとしていると説明してきました。
中国共産党は、これらの再教育キャンプを職業教育訓練センターと称し、テロや宗教的過激主義の影響を受けた人々を教育するための施設であることを強調しています。
ローマ教皇フランシスコは、12月1日に発売される予定の新著『Let Us Dream』の中で、宗教的信仰を理由に迫害されている人々の一人として「可哀想なウイグル人」を挙げています。
中国共産党によるウイグル人の大量拘束と迫害がメディアで暴露されて以来、ローマ教皇がこの問題について公の場でコメントしたのは、初めてのことです。
ローマ教皇フランシスコは、「ロヒンギャ、可哀想なウイグル人、ISISに虐待されているヤジディス、エジプトやパキスタンの教会で爆弾で殺されたキリスト教徒など、苦難の地で私はしばしば迫害されている人々のことを思い浮かべる。 」と記述していると報じられています。
ローマ教皇が中国の宗教的少数者迫害を批判しないことへは、トランプ政権や人権団体に不満を抱かせていました。バチカンは中国共産党との中共バチカン協定を更新し、中国政府に司教を指名する権限を与えたり、ローマ教皇も中国共産党を怒らせるような言動をしないように気をつけていました。
ローマ教皇が新著でウイグル人のために発言するという選択をしたことは、国際的なメディアの注目を集めています。
米国はウイグル人権問題について中国に制裁を課していますし、英国も制裁を示唆しています。また、欧州諸国の対中感情が悪化している中で、ついにバチカンも中国を非難し始めました。
日本はどうするつもりなのでしょう?
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参考資料 *>s
<徳国之声>教宗声援维吾尔人。 中国:说法毫无事实依据
http*://bit.ly/3pZvJml