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台湾で蔡英文総統とも面会した米国代表团が台湾訪問を終えて帰国

台湾を訪問していた非公式米国代表団は、蔡英文総統、蘇貞昌行政長官をはじめとする政府関係者や、各党の議員と面会しました。代表団は3日間の台湾訪問日程を終えて帰国しました。

 

  米国のクリス・ドッド元上院議員をリーダーとし、リチャード・アーミテージ、ジェームズ・スタインバーグの両元国務次官からなる非公式台湾代表団は、3日間の台湾訪問を終えてプライベートジェットで台湾松山空港を後にしました。

 

  今回の党派を超えた代表団は、バイデン大統領の要請を受けて結成されたもので、代表団は台湾の蔡英文総統を表敬訪問したのを皮切りに、蘇貞昌行政長官をはじめとする政府関係者や、各党の議員と面会しました。

 

  ドッド元上院議員は「バイデン政権は台湾の信頼できる友人です。この政権は台湾が国際空間を拡大し、自衛への投資を支援するのに役立つと信じています。バイデン政権はまた、米台の強力な経済関係をさらに深めるために努めます。」と述べました。

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  共和党のブッシュJr.政権下で国務副長官を務めたアーミテージ氏は、「米国が1979年に台湾関係法を施行して以来、歴代の米政権は台湾を支持してきた。バイデン政権も支持する。バイデン政権の目的は、台湾が築き上げ、リードしているこの偉大な民主主義の継続をサポートすることに他なりません」と述べました。

 

  民主党オバマ政権の国務副長官を務めたスタインバーグ氏は、「 台湾の新型コロナウイルス対策の成果は、自国民の利益のためだけでなく、グローバルな利益のためにも、民主主義国家が提供できるガバナンスを示している」と称賛しました。

 

  代表団は台湾行政院の蘇貞昌院長との非公開の会談では、気候変動、二国間の経済協力、二酸化炭素排出量の削減とグリーンエネルギーへの移行に向けた台湾の取り組みなどを中心に話し合いました。

 

  蘇貞昌院長は会談後に、米台貿易投資枠組協定(TIFA)に基づく対話を再開し、米国との二国間貿易協定を締結したいという台湾の意向を表明した述べています。

 

  代表団は党派の異なる立法院議員6名との面談では、世界のサプライチェーンにおける台湾の役割、経済安全保障、中国との技術人材獲得競争などを提起し、「1992年コンセンサス」を含む両岸関係に関する台湾人の見解について説明を受けました。

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  さらに立法院議員との面談では、人権問題、台湾原住民族の権利、男女平等などの問題にも触れたとのことです。

 

  『92コンセンサス』とは中華人民共和国中華民国の当局間の「一つの中国の原則」問題に関する合意で、1992年に香港で協議を行ったため『92コンセンサス』と通称されます。

 

  また、『92コンセンサス』は1992年当時もそれ以後も公表されたことがなく、台湾ではその存在の真偽が議論の対象となっていることが話をややこしくしており、国民党は『92コンセンサス』は存在するとの立場であり、民進党は存在しないという公式見解を出しています。

 

  バイデン政権は414-16日の日程で非公式代表団を台湾に派遣しましたが、同時に14-17日の日程で気候変動対策を担うケリー大統領特使を中国と韓国に派遣しています。

 

  当局者はドッド氏らの台湾訪問とケリー氏の中韓訪問との間に関連性はないと述べていますが、『米国は台湾を支持している』とのメッセージを中国政府に送り、牽制しているのでしょう。

 

  中国メディアでは、「いかなる形式であろうと、米台の公式交流には反対する」と報じています。

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参考記事

 

<美國之音>美国代表团结束对台湾三天的访问

http*://bit.ly/3xh3nYm

 

<澎湃新聞>美派低级别代表团赴台,乐玉成:反对任何形式的美台官方往来

http*://bit.ly/3alg7mX