東南アジア歴訪中のオースティン米国防長官は29日に、ベトナムのグエン·スアン·フック国家主席と会談しました。 オースティン国防長官は、米国は中国の領域拡大の野望を阻止するため、ベトナムとの軍事協力を引き続き強化したいと考えていることを明らかにしました。
米国に拠点を置く、世界中の華人向けメディアの世界新聞網の記事より。
オースティン米国防長官は28日にベトナムに到着し、29日にはベトナム·フック国家主席やザン国防大臣と会談を行いました。
会談では、中国の領域拡大の野望を阻止するため、米国はベトナムとの軍事協力を引き続き強化したいと考えていることを明らかにしています。
しかし、バイデン大統領が重視するベトナムでの人権問題については、ベトナム共産党政府も両国の関係をより高いレベルに引き上げるために、大幅な改善を行う必要があります。
ベトナムは、表現の自由及び集会への参加など、市民の政治的権利に対する規制を強化していると指摘されています。
南シナ海で主権を拡大しようとする中国に対して、常に最も大きく声を上げてきたのがベトナムです。米国とベトナムは、南シナ海での軍事協力を強化しており、米国はベトナムに海上パトロール用のスピードボートを提供しています。
「ベトナムが人権問題を大幅に改善できれば、双方がより緊密に協力でき、米越関係を強化できる」と、ネイパーソン駐ベトナム米大使も述べています。
中国が東南アジア諸国に対して、しばしば「中国と米国のどちらかを選べ」という要求を出していることを受けて、オースティン国防長官は、会談前に「米国がベトナムに『どちらかを選べ』と要求したことはない」と語っています。
オースティン国防長官のベトナム訪問に先立つ25日には、米国から寄贈されたモデルナワクチン300万本がベトナムに到着し、これまでのCOVAXを通じた寄贈に加えて、米国からベトナムに提供された新型コロナワクチンは合計500万本となっていました。
米国とベトナムの関係はあまり親密とは言えませんでしたが、2014年に中国がベトナムが排他的経済水域とみなす海域に石油掘削装置を設置したことで、両国が対峙した事が転機となり、米越関係が改善しています。
また、南シナ海をめぐる中越間の紛争は、米国政府にとって戦略的な突破口となっています。
中国は南シナ海でも身勝手な自己主張を強めているために、米国とベトナムは、南シナ海での防衛協力において、お互いを重要なパートナーと見なすようになっています。 オースティン国防長官の訪問は、こうした考えを反映したものです。
オースティン国防長官は、ベトナム訪問後はフィリピンを訪問中です。また8月にはカマラ·ハリス米副大統領がシンガポールとベトナムを訪問する予定です。
着々と広がる中国包囲網を見て、中国政府が拡張主義を引っ込めてくれれば良いのですが。
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参考記事
<世界新聞網>围堵中国区域扩张 美防长访越谈加强军事合作
http*://bit.ly/3773euG
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