黄大仙の blog

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リトアニア、中国との紛争緩和のため台湾駐在員事務所の名称変更の是非を協議

リトアニア当局が、中国との紛争を緩和するために、首都ヴィリニュスにある台湾代表処の名称の中国語表記を変更するよう台湾当局に要請するかどうかを議論しているとの情報が入ってきました。

  米国国営の国営メディアである美国之音の記事より。

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立陶宛(リトアニア)の台灣代表処

  中国が自国の一部と主張している台湾は、欧米各国に駐在員事務所を持っていますが、その名称には「台湾」ではなく、『台北代表処』のように、首都の台北市の名前を使用しています。

 

  バルト三国リトアニアが、首都ヴィリニュスに開設した台湾の駐在員事務所に、『台湾代表処』の名前を許可したことから、中国政府との間で紛争が勃発しました。

 

  中国はリトアニアとの外交関係を格下げし、多国籍企業に対しは、リトアニアとの関係を断つか、中国市場を諦めるか促しました。

 

  このことは、民間企業を政治的紛争に引きずり込む、異常で厳しい動きとなっています。

 

  このような状況の中、リトアニアのランズベルギス外相は先週、ナウセダ大統領に、中国との紛争を緩和する方法として、代表処の中国語名を『台湾』から『台湾人』に変更することを提案したと、情報筋が述べています。

 

  リトアニアの台湾代表部の看板には、英語で「The Taiwanese Representative Office in Lithuania」と書かれており、『Taiwanese』は『台湾』と同時に『台湾人』とも解釈できるからです。

 

  もちろんこの変更には、台湾の同意が必要になりますが、リトアニアから台湾への解明要請は、今のところ出されていない模様です。

 

  ヴィリニュス東欧研究センターのリナス・コヤラ所長は、このような子供騙しで中国が態度を変えることはないだろうと述べています。

 

 

  中国共産党機関紙の人民日報の系列誌の環球時報は、「リトアニアが中国との関係を修復したいなら、代表事務所の名前を変更するだけでは不十分だ」との記事を掲載しています。

 

  環球時報の記事は、「リトアニアは、米国の思惑に従うのではなく、対中政策全般を大幅に調整する必要がある」とも述べています。

 

 

  媚中派の政財界人や中国共産党に忖度するマスコミが跋扈する極東の島国と違って、リトアニアは小国ながら自らの意志を貫く立派な国家ですが、大国からの嫌がらせを前に、弱気になる人も出てきてしまうようです。

 

  ここで1歩でも引いてしまったら、10歩も100歩も引くように要求する国家が相手ですから、リトアニアには従来通りの毅然とした態度を貫いてほしいものです。

 

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<参考記事>

<美國之音>路透社:立陶宛讨论是否更改台湾代表处名称以缓和与中国的争端

https://bit.ly/35ueQKu


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