台湾外交部は18日に、ヨーロッパのバルト三国の一つのリトアニア共和国に、「駐リトアニア台湾代表処」という「台湾」の名称を用いた事実上の大使館が設置されたと発表しました。中国は強く反発しています。
中国のYahoo Newsに相当する百度新聞の記事より。
台湾が外交関係のない国に領事業務などを行う出先機関を設けることは珍しくありません。しかし相手国は「台湾は中国の一部だ」と主張する中国への配慮から「台湾」の名称の使用を認めないのが一般的です。
今年8月にリトアニアが「台湾代表事務所」の設立を認めたと伝えられると、反発した中国は駐リトアニア大使を召喚し、リトアニアに対し駐華リトアニア大使の召喚を要求しました。
台湾外交部は18日午後に、台湾とリトアニアは半導体や金融技術など様々な産業分野で大きな協力の可能性があるとし、「駐リトアニア台湾代表事務所」が、領事業務を含むリトアニア全土の業務を即刻担当すると発表しました。
この発表直後に、中国国営通信社の新華社は、「一つの中国の原則」に対するあからさまな違反であり、中国とリトアニア両国の外交関係樹立に関するコミュニケでのリトアニアの政治的公約を放棄したものであり、極めて性質の悪いものである、と非難しました。
「中国は、国家の主権と領土保全を守るために、あらゆる必要な措置を講じます。 リトアニアは信頼を失い、気まぐれにレッドラインを踏みにじった代償を払うことになるだろう。」
19日の中国外交部の定例記者会見で趙立堅報道官は、「リトアニア政府は、中国側の強い反対と度重なる阻止の試みにもかかわらず、台湾当局によるいわゆる「台湾代表事務所」の設立を承認したという。 この動きは、世界に「一つの中国、一つの台湾」を作り出し、「一つの中国」の原則を露骨に破り、リトアニア側が中国リトアニア国交樹立のコミュニケで行った政治的コミットメントを反故にし、中国の主権と領土保全を損ない、中国の内政に暴力的に干渉するものであり、その性質は極めて悪い。 中国政府は、強い抗議と断固とした反対を表明し、国家主権と領土保全を守るために必要なあらゆる措置を講じることにしています。 これにより生じるすべての結果は、当事者の責任となります。」とリトアニア政府を非難しました。
趙立堅報道官は続けて、「 世界には唯一の中国があり、台湾は中国の不可分の一部であり、中華人民共和国政府は中国全体を代表する唯一の合法的な政府です。 私たちは、リトアニアがその間違った決定を直ちに訂正することを要求します。 また、外国を人質にして「独立」を図ろうとする台湾当局の試みは誤算であり、失敗する運命にあることを警告します。」
趙立堅は最後に、「中国側がどのような必要な措置を取るのか、成り行きを見ているがいい」と脅し文句とも取れる文言で会見を締め括りました。
欧米では台湾を独立国として認める動きが大きくなってきていますが、日本はどうするのでしょうか?
[あわせて読みたい記事]
参考記事
<百度新聞>中方将对立陶宛采取何种必要措施?外交部:大家可以拭目以待
http*://bit.ly/3oHycC1
<深港在线>对立陶宛采取措施?中方:拭目以待
http*://bit.ly/3qV23ts
|