中国の偵察気球の撃墜事件で米中関係が緊迫化する中、米海軍と海兵隊が南シナ海で合同演習を行っています。米海軍によると、艦船、地上軍、航空機が参加しています。しかし、演習の開始日や終了日は明言されていません。
米国国営国際放送の美國之音の記事より。
駐日米第7艦隊は12日、空母ニミッツ打撃群と第13海兵遠征隊が南シナ海で「統合遠征打撃部隊作戦」を展開していると発表しました。
第7艦隊は、艦船、地上部隊、航空機を含む演習が11日にも行われたと発表したが、いつ始まったのか、終わるのかについては詳しく述べませんでした。
中国は南シナ海のほぼ全域の主権を主張しており、毎年5兆円の貨物が行き交う係争水路での他国の軍事活動に強く反対しています。
米国は航行と上空飛行の自由を守らなければならないと主張しており、スプラトリー諸島(中国名:南沙諸島)にある中国の厳重な要塞を通過する船舶を年に数回送り込み、中国政府から強い抗議を受けています。
米国はフィリピンとの防衛同盟も強化しています。フィリピンは、中国の海洋警察と、民間を装い中国政府の支援を受けた漁船団による島や漁場への侵食に直面しているのです。
米軍の演習は事前に計画されていたものですが、先週末にサウスカロライナ州沖の米国領空で中国のスパイ気球が撃墜され、外交問題に発展し、すでに緊張状態にあった米国と中国の関係を悪化させたのと時を同じくして行われています。
第七艦隊はプレスリリースで、この共同作戦は「平和と安定を支援するため、この地域に強力なプレゼンスを確立する。即応部隊として、海兵隊の上陸、人道的災害救援、目に見える利用可能な戦闘力による潜在的敵対者の抑止など、幅広い任務を支援します」と述べています。
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米軍がアメリカやカナダ上空に飛来した中国の偵察気球を次々撃墜し、米中間の緊張が高まる中、中国が領有を主張する南シナ海で米軍の大規模演習が行われ、両国の緊張はさらに激化しそうです。
逆ギレした中国は、青島周辺の海域で「謎の飛行物体」を発見したので撃墜する、と大騒ぎしていますが、「米軍の偵察機」でもでっち上げるつもりなんでしょうか?
参考記事
<美國之音>在与中国的紧张关系中,美国在南中国海举行演习