黄大仙の blog

何にでも首を突っ込みたがる好奇心旺盛なOJISANブログです。

中国・習近平主席がサウジ皇太子と電話会談、サウジ石油大手が中国に総額1000億元の投資

中国の習近平国家主席27日、サウジアラビアムハンマド皇太子と電話会談し、中国はサウジアラビアとイランの関係進展に引き続き支援していきたい考えを強調しました。同日、サウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコが中国の民間精製大手である栄盛石油化学の株式10%を246億元(約4700億円)で取得することで合意したと発表しました。中国企業2社との合弁会社設立と合わせ、サウジアラムコ対中投資総額は1000億元(145億米ドル)を超えます。

  米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。

中国は親米サウジアラビアに接近 (写真は昨年12月)

  中国は3月初めに「サウジとイランの和解」を率先して仲介し、サウジとイランの国交再開を促したことで、中東における中国の影響力に国際的な関心が集まっています。

 

  現在、サウジアラビアは中国の石油化学産業に多額の投資をしていると伝えられており、中国とサウジアラビアの関係への注目度が増しています。

 

  中国中央電視台(CCTV)の報道によると、習近平国家主席328日にムハンマド王子と会談しました。中国・サウジ関係は史上最高の状態にあり、昨年末には習近平国家主席がサウジを国賓訪問し、リヤドで第1回中国・アラビアサミットと中東サミットの開催に成功しました。

 

  習近平国家主席は、10日にサウジアラビアとイランの関係を仲介したことに対し、「これはサウジとイランの関係改善に役立ち、地域諸国の連帯と協力を強化し、地域の緊張を緩和する重要な模範的効果をもたらすだろう。中東地域諸国の緊張緩和(デタント)の傾向は明らかに高まり、 対話と協議を通じて紛争や相違を解決することが、人々の願望、時代の流れ、各国の利益に合致することを十分に示している」と述べています。

 

  習近平国家主席は、さらに、「サウジアラビアとイランが善隣の精神を堅持し、北京での対話の成果に基づいて関係を改善し続けることを望む。中国は、サウジとイランの対話のフォローアップ・プロセスを引き続き支援する用意がある」と述べました。

 

  ムハンマド王子は、サウジアラビアとイランの関係改善に対する中国の強い支持を評価し、これは「責任ある大国としての中国の役割と、地域および国際問題で果たす重要かつ建設的な役割の増大を強調するものである」と述べました。

 

  中東における北京の影響力が高まる中、サウジアラムコは現地時間27日、中国の栄盛石油化学の株式10%を246億元(約4700億円)で買収すると発表しました。 この契約には、栄盛石化の子会社である浙江石油化学に日量48万バレルの原油20年間供給することも含まれています。

 

  また、サウジアラムコ26日、遼寧省磐錦市で他の中国企業2社と837億元(16000億円)の合弁事業を行い、中国東北部に日量30万バレルの大規模製油所と化学コンビナートを建設すると発表しました。

 

++++++++++++++++++++++++++

  習近平国家主席は、国内政治はあまりいい話を聞きませんが、外交では、ロシアを訪問してプーチン大統領と会談したり、サウジアラビアとイランとの関係を仲介したり、国際的な存在感を強めています。

 

  サウジアラムコが中国の複数の石油企業に原油を供給する契約を結びましたが、この原油をサウジー>イランー>パキスタンー>中国を結ぶパイプラインを敷設すれば、台湾有事のときに仮に米軍により海上封鎖されたとしても、原油の輸入には困りません。

deepredrose.hatenablog.com

  もっとも、中国の石油需要は日量1393万バレル(2020年実績)だそうなので、今回の契約量では全く足りませんが。

 

  また、中南米や南太平洋諸国との外交も進めており、有事の際に欧米諸国から経済制裁を受けても、制裁に加わらない国が多く出てきそうです。

deepredrose.hatenablog.com

参考記事

<世界新聞網>习近平通话沙王储 获沙石油巨头千亿投资

https://bit.ly/3FYoqVi