中国の半導体産業が徐々に衰えつつあります。企查查のデータによると、12月11日現在、中国では2023年にすでに1万900社のウエハー関連企業が登録抹消され、2022年の登録抹消5746社から89.7%増加しています。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
2023年のウエハー関連企業の登録抹消件数は10,900件で、例年を大きく上回りました。
これは毎日平均31社以上のウエハー関連企業が企業情報を登録抹消したことになります。
過去5年間だけでも、中国は2万2,000社以上のウエハー関連企業を登録抹消しています。
TMTPostの報道によると、米ドルの利上げ、コンシューマーエレクトロニクス市場の継続的な落ち込み、デカップリング、業界の減速など、中国のウエハー産業はほとんど機能していません。
世界半導体貿易統計(WSTS)の最新予測によると、2023年の世界半導体市場は5200億米ドル(約75兆8千億円)で、年間9.4%減少すると見込まれています。
これは世界の半導体産業が依然として減速サイクルにあることを表しており、現在の企業は依然として重要な課題に直面しており、回復は期待されるほど速くないかもしれません。
東方財富Choiceのデータによると、151社の上場半導体企業が2023年第3四半期の財務報告書を開示しており、合計売上高は3,523億人民元(約7兆1400億円)で、前年同期と比べほぼ横ばい、純利益は193億人民元(約3900億円)で、前年同期と比べ約54%減少しました。
上場半導体企業151社のうち、111社の純利益が前年同期比で減少しています。
AIチップ設計企業の寒武紀(カンブリアン)を例にとると、10月に発表された同社の第3四半期財務報告によれば、売上高は3,134万2,800人民元(約6億3545万円)で、前年同期比66.15%減、赤字額は2億6,300万人民元(約53億3200億円)で、前年同期は3億2,200万人民元(約65億2800億円)の赤字でした。
清華大学教授で中国半導体工業協会半導体回路設計小委員会委員長の魏少軍氏によると、現在、中国には3,243社のウェハー設計会社があり、そのうち55%にあたる1,910社は売上高は1,000万人民元(約2億270万円)未満です。
全体として、中国の半導体企業の数は多いが、いずれも「小規模で散在」しています。
一部のアナリストは、中国の上場半導体企業の70%が黒字、30%が赤字で、全体の純利益は約54%減少していると指摘しています。
魏少軍氏は、2023年には中国の半導体設計企業のほとんどが大赤字になるとしています。
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アメリカが先端半導体の中国への輸出を制限するなか、中国政府は中国内の半導体企業への支援を強化し、ファーウェイは最先端半導体チップを搭載したスマホを今年8月に発売しました。
中国の半導体産業も頑張っているとは思いますが、アメリカの制裁はかなり効いているようです。
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