台湾国立政治大学選挙研究センターが22日からウェブサイトで公開している、台湾人のアイデンティティーなどに関する最新の意識調査結果によると、自分を「中国人」と認識する人が2.4%と、調査を開始した1992年以降で最低となりました。一方、「台湾人」と答えた人は61.7%で、4年連続で6割台を維持しました。また、別の調査では、台湾海峡の現状が永遠に維持されることを望む人の割合が33.2%に達し、1994年の調査以来過去最高となりました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
調査によると、台湾人が自分を中国人だと考える割合は、1992年の調査開始時には25.5%であったが、96年に20%を下回り、2002年からは1桁台で推移し、今回の調査では1992年以降過去最低の2.4%にとどまりました。
自分を「台湾人」と考える人については、20年に過去最高の64.3%となって初めて60%を超え、以後4年連続で60%以上を維持しています。
<臺灣民眾臺灣人/中國人認同趨勢分佈(1992年06月~2023年12月)>
また、国立政治大学選挙研究センターが発表した「台湾人の統一・独立に関する立場の傾向分布」によると、両岸(台湾と中国)関係に関するスタンスでは、「永遠に現状維持を望む」が33.2%と調査を始めた94年以降最高を記録し、長期的に上昇傾向にあります。
一方、「現状維持して将来再判断」は27.9%、「現状維持しながら独立を目指す」は21.5%、「現状維持しながら統一を目指す」は6.2%、「一刻も早く独立」は3.8%、「一刻も早く統一」は1.2%となりました。
「一刻も早く独立」の3.8%は、ここ20年で最低となっており、「現状維持しながら独立を目指す」は21.5%も5年連続で最低を更新してます。
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台湾に住んでいる人たちは、1949年に国共内戦に敗れた国民党と共に大陸から移動してきた中国人以外は台湾人だし、彼らは1945年までは日本人だったわけなので、自分を中国人だと考える台湾人が少ないのは当然でしょう。
独立を目指す人が少ないのは、下手に独立を叫んで中国の武力侵攻を誘発するくらいなら、付かず離れず、実質独立している現状を維持するのが良いという判断なのでしょう。
参考記事
<自由亜州電台>台湾最新民调:把“中国人”当作唯一身份认同的台湾人仅有2.4%