黄大仙の blog

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独自のグローバル化を進める中国

『中国は3つの象徴的な勝利を収めている。無人月探査機「嫦娥6号」が月の裏側への着陸に成功し、ドナルド・トランプアメリカ大統領がティックトックのユーザーとなり、 中国のファストファッションブランドSHEINがロンドン証券取引所に上場を計画しているのだ。』とフランス紙「ル・モンド」の経済評論家フィリップ・エスカンドは書いています。中国にとって象徴的なこれら3つの勝利は、中国が電気自動車、Tシャツ、ソーラーパネルばかりではないことを思い知らせてくれています。

  フランス国営ラジオ放送局RFIの記事より。

嫦娥6号が月の裏側で発見した『中』の字 (実は採石の痕)

  まず、中国は技術的勝利を収めました。探査機「嫦娥6号」は62日に月の裏側に着陸し、サンプルを採取して地球に持ち帰る予定になっています。

中国「嫦娥6号」、月裏に着陸成功–史上初のサンプルリターン、25日に帰還予定 - UchuBiz

 

  これにより、中国は月の裏側に着陸した唯一の国となりました。将来、中国は月の裏側で作業する人員と基地を建設するかもしれないのです。

 

   嫦娥6号の打ち上げが成功した裏で、アメリカの有人宇宙船「スターライナー」の打ち上げは、技術的な理由で2度目の打ち上げが直前にキャンセルされるという困難に見舞われました。中国とアメリカにおけるこの2つの出来事の対比を描かないわけにはいきません。

ボーイング 新有人宇宙船 カウントダウン途中で打ち上げ延期に | NHK | 宇宙

 

  中国にとっての2つ目の象徴的勝利は、ちょっとした逸話ではあるが、ドナルド・トランプ米大統領TikTokに登録し、TikTokユーザーになったことです。

トランプ氏もTikTok参加、1日でフォロワー300万人 | ロイター

 

  トランプ氏は1日の夜に最初の動画を投稿し、翌日には300万人以上のフォロワーを集めました。アメリカ大統領時代には、TikTokが北京当局に代わってアメリカ人から情報を盗んでいると考え、TikTokの終了を望んでいたトランプ氏が、今ではそのユーザーとなっているのです。

 

  トランプ氏の行動は、若者にアピールするにはTikTokに行かなければならないことを示しています。

 

  中国にとって3つ目の象徴的な勝利として、英スカイニュースの2日の報道によると、ファストファッションの世界的王者であるSHEINがロンドン証券取引所に上場することを決めたと発表しました。

シーインがロンドン上場へ目論見書準備、評価額500億ポンド=報道 | ロイター

 

  英国の欧州連合EU)離脱以降、より大きな流動性を求める企業がロンドン証券取引所を離れ、ニューヨークの株式市場に移りつつあり、ロンドン証券取引所ブレグジットから回復できていません。

 

  推定時価総額660億ドルのSHEINは、慎重にシンガポールに本社を置いているが、ロンドンでは好意的に扱われると見込まれています。

 

  経済評論家フィリップ・エスカンドは、中国が強い影響力を持つ伝統的な分野も含め、さまざまな分野で最前線に立つことができると指摘し、「中国の映画産業がハリウッドを抜いて世界一になったことは、すでにご存知の通りです。 最近では、中国がアート市場でも米国に追いついていることがわかりました。」と述べています。

 

  日本の日経新聞の報道によると、アジアにおけるオークションの売上が20年間で25倍に増加しました。

 

  アートプライスのウェブサイトによると、中国は現在、世界の現代アートの総売上高の32%を占め、米国に肉薄し、英国やフランスを大きく引き離しています。中国がこのように急成長しているのは、超富裕層の数がアメリカに次いで多いからです。

 

  フィリップ・エスカンデは、中国は国内市場、技術水準、世界中の若者にアピールする製品を開発する能力を通じて、独自のグローバリゼーションを進めていると主張しています。

 

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  中国経済は『お先真っ暗』と伝えられることが非常に多いのですが、明るい話題も見られるようです。

 

 

参考記事

<rfi>中国正在推进自己的全球化

https://x.gd/eEZtB

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