ロイター通信の9月12日の報道によると、中国商務部は今年7月初旬の会議で、中国の自動車メーカーに海外投資のリスクを警告し、インドには投資しないよう伝え、ロシアとトルコにも投資しないよう「強く忠告」しました。
フランス国営ラジオ放送局RFIの記事より。
中国が電気自動車(EV)メーカーに対し、インドやトルコなどへの投資を避けるよう勧告したと、RFIのフランス語圏の特派員も報じています。
この指令は中国商務部から出されたもので、主に最先端のEV技術を保護することを目的としているとのことです。
報道によると、中国企業はEVの輸出と海外での部品組み立てを続けることが奨励されるが、中国製の部品と他国で組み立てられた部品を組み合わせて使用することが奨励されています
こうすることで、技術がコピーされるリスクを減らすと同時に、完全に組み立てられた自動車にかかる税金を回避することができます。
このアプローチにより、BYDやチェリー自動車のような企業は、技術革新が露呈するリスクを冒すことなく、国際市場を支配することができるとされています。
RFIの記者は、近年、インドとトルコは保護主義的な政策を実施しており、中国企業は突然の政策変更や規制のハードルに対して脆弱な立場に置かれる可能性があると付け加えました。
中国は、電気自動車技術を世界的な競争優位性を維持するための重要な資産と見なしています。
中国は、新興の技術大国であるインドと、戦略的な位置づけにあり国産産業の構築を望むトルコを、主要技術がコピーされたり、盗まれたり、競合他社にさらされたりするリスクがあると見ています。
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いろいろツッコミどころのある中国の動きです。『中国企業は突然の政策変更や規制のハードルに対して脆弱な立場に置かれる可能性がある』は、中国が外国に対して行ってきた『嫌がらせ行為』そのものです。
オーストラリア、日本、リトアニア、台湾などがさまざまな理由で突然の禁輸を中国から突きつけられて嫌がらせを受けています。
ところで、中国製EVにEUが高率関税を課そうとしていますが、関税逃れのためにEU域内で生産しようと中国メーカーの工場進出が進んでいます。
このときに中国メーカーの技術が盗まれたら大変だから気をつけよう、というのが中国商務部からの司令なのですが、中国にも独自の最先端技術があったんですね。
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参考記事
<rfi>中国政府建议车企尽量不要在海外投资