長江2020年第2号洪水の影響を受けて、
三峡ダムが放水量を増やした。
警戒水位を超えました。
決壊の危険が迫っている。
洞庭湖は通常期の面積で2820平方キロメートルあり、琵琶湖の4倍以上ですが、
増水期には2万平方キロメートルに達する巨大な湖です。
参考までに関東平野1.7万平方キロメートル、四国1.88万平方キロメートルといえばその広さを実感してもらえると思います。
しかしこれでも20世紀の農地開拓によって面積が大幅に縮小し、
長江洪水期の緩衝貯水池としての能力も大幅に減っています。
19世紀中頃の洞庭湖の面積は、
通常期でも6000平方キロメートルあったそうなので、
現在は半分以下に減少したことになります。
その洞庭湖が最近の長江第2号洪水の影響で増水し、
警戒水位を超えました。
18日8時から18時までの10時間で、
40cm水位が上昇したそうです。
今後3日間の降水量予報を見ても、
洞庭湖付近や上流域で雨が続くため、
洞庭湖の水位も上昇し続けると予想されています。
住民を避難させたり、防災資材を準備したりと、
防災準備に忙しく動いています。
もし洞庭湖の決壊防止のために長江に水を戻すと、
武漢南京の被害も更に大きくなり、
長江デルタや上海にも大きな影響を及ぼす危険性が高まっています。
現在までの経済被害が640億元(9800億円)だそうですが、
被害額は桁違いに増えるでしょう。
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今年の中国は、新型コロナの蔓延、80年ぶりの大洪水を経験し、
北(黒竜江省)と南西(雲南省)でバッタの被害が広がりつつあり、
王朝交代期の3条件(疫病、洪水、蝗害)にリーチがかかってます。
せめて洪水被害だけでも抑え込んで、一般市民の被害を最小限に抑えて欲しいものです。
古代から治水の能力は、中華のリーダーに求められる能力です。
今のリーダーのお手並み拝見といきましょう。
余談ですが、対外的にも四面楚歌と言われるほど、
敵対外交(戦狼外交)を繰り返して、
存亡の危機にあると言って良い状態の中国ですが、
どうやって乗り切るのか見ものですね。
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以下は洞庭湖の増水を伝える自由アジアの記事です。
内容は前日の新華社電とほぼ同じでした。
+++自由亜州電台+++
[原題]<自由亜州電台 >三峡增加出库流量 洞庭湖水位复涨
[邦訳]<自由亜州電台 >三峡ダムの放出量増加 洞庭湖水位再び上昇
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長江の第2号洪水の影響で、三峡ダムの放水量が増加し、洞庭湖の水位が再び上昇した。現在洞庭湖は16個の水文ステーションの水位が警戒線を超え、総計1771kmの堤防で警戒水位を超えた。
多くの世論は三峡の洪水防御能力に疑問を呈しており、水利部長江水利委員会副総エンジニアの陳桂亜は、三峡プロジェクトは長江の洪水制御システムの基幹プロジェクトであり、メリットは大きいが、すべてを網羅しているわけではないと回答した。彼は、今年の長江の深刻な治水状況は、主に長江流域の大雨が原因であると強調した。
以前に専門家は、三峡プロジェクトにより、長江流域の安全度は1998年のあの洪水よりもはるかに高いと述べた。
一方、現在国家緊急管理部は、7月以降の洪水は、2380万人が被災し、24の省、区、市が被害を受け、15万戸の家屋が様々な被害を受けたと発表した。多数の農地が冠水し、直接的な経済損失は640億元を超えた。
<自由亜州電台 >三峡增加出库流量 洞庭湖水位复涨
http?://bit.ly/3eRoMgp
+++自由亜州電台+++