中国は香港での英国国民(海外)(BNO)パスポートを有効な渡航書類および身分証明書として認めないと発表しました。
英国政府は1月31日から、香港での英国国民(海外)パスポート(BNOパスポート)所持者を対象としたBNOパスポートビザ政策を実施すると発表しました。
生体認証機能が付帯する特定のBNOパスポートを持っている香港在住者は、2月23日以降にモバイルアプリから英国に定住するためのビザ申請ができるようになります。
英国ジョンソン首相は、この新しい取り組みはBNOのパスポート所持者が英国で生活し、仕事をし、定住するための新たな方法を提供するもので、英国と香港が大切にしている自由と自治を守ることになると述べています。
中国外交部の趙立堅報道官は29日の定例記者会見で、1月31日以降、中国はいわゆる英国国民(海外)(BNO)パスポートを有効な渡航書類および身分証明書として認めなくなり、さらなる措置を講じる権利も留保すると述べました。
趙立堅報道官は、「英国側は香港が中国に変換されて24年経っている事実を無視し、中国の厳粛な立場を無視し、露骨に約束を破り、英国籍(在外)(BNO)の香港人の英国での居住と帰化に関する政策を執拗にでっち上げ、導入してきた」と述べました。
さらに「これは中国の主権の重大な侵害であり、香港と中国の内政への重大な干渉であり、国際法と国際関係の基本的規範への重大な違反である。 中国は強く憤慨し、断固として反対する。」と非難しました。
その上で、趙立堅報道官は、「1月31日以降、中国はいわゆるBNOパスポートを有効な渡航書類・身分証明書として認めなくなり、更なる措置を講じる権利を有している。」と発表しました。
昨年6月30日に香港国家安全維持法が施行されたことを受けて、英国は新たにBNOビザ政策を導入しました。
この政策では、BNOビザを取得した人は、5年間の英国生活を経て永住権を申請することができ、定住権を取得してから12ヶ月後に英国市民権を申請することができます。
これまでBNOのパスポート所持者は、6ヶ月間は英国ビザなしで滞在できましたが、定住や就労の権利はありませんでした。
今回の中国外交部の発表によれば、中国は香港人のBNO資格を認めないとし、さらなる措置を講じる権利を留保するとしています。
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参考記事 *>s
<百度新聞>外交部:中方不再承认所谓BNO护照为有效旅行证件
http*://bit.ly/3admqbm
<新华社>1月31日起中方不再承认所谓英国国民(海外)(BNO)护照作为有效旅行证件和身份证明
http*://bit.ly/2Ytlavi
<美国之音>英国对港人的BNO签证通道1月31日开启 中方宣布不承认BNO护照
http*://bit.ly/2MHiyqH