英国情報通信庁(Ofcom)が中国環球電視網(CGTN)に対して22.5万ポンドの罰金を課しました。中国は直ちに撤回を要求しました。2月に中国から仕掛けた英中メディア戦争は、英国の攻撃が続きます。
英国情報通信庁(Ofcom)は、「公平公正、プライバシー保護のルールに違反した」として、中国環球電視網(CGTN)に22万5000ポンドの罰金を課しました。
英国と中国とのメディア戦争は、2月11日に中国がBBCを中国国内で放送禁止にしたことから始まります。
BBCは以前から中国当局のウイグル人権迫害を告発する番組を多く放映していますが、2月5日には新疆ウイグル自治区の収容所でウイグル人女性に対して集団で、性的虐待を行なっていることを告発し非難する報道をしました。
中国当局は2月11日に、中国内に配信しているBBCワールドニュースは、中国で放映するための要件を満たしていないと通達を出し、放映を禁止しました。『ニュースは真実で公平でなければならないという要件に違反し、中国の国益を害したこと』が理由だとしています。
これに対して英国情報通信庁(Ofcom)は即日中国環球電視網(CGTN)の放送認許可を取り消しました。
CGTNは英国内で放送できなくなっただけでなく、英国とのライセンス・シェアリング契約で放送していたドイツなど欧州数カ国でも放送できなくなりました。
その後香港電台(RTHK)が中国の命令に従ってBBCワールドニュースとBBC時事週報を放送禁止にしています。
英国情報通信庁(Ofcom)が中国環球電視網(CGTN)に罰金を課したことを受け、中国外交部の趙立堅報道官は、政治的な操作を直ちに止めるよう促し、中国は必要な対応をする権利を留保すると述べています。
趙立堅報道官は、英国情報通信庁(Ofcom)の関連する決定に懸念を示し、「中国メディアが英国で通常の報道活動を行うことに対し、繰り返し障害を設けることに断固として反対し、誤った決定を撤回するよう強く求める。」と述べました。
BBCは新疆ウイグル自治区での人権侵害事件を何度も報道しています。
中国当局はBBCの報道をフェイクと否定し、中国を中傷するための悪質な攻撃だと非難しています。
日本では中国の人権問題を報じませんし、人権を声高に訴える人権派の議員や活動家も、中国の人権問題には沈黙しています。
多くの人に知ってもらうためにも、当ブログでも発信を続けていきたいと思います。
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参考記事
<世界新聞網>英國以違反公正、侵犯隱私處罰中國官媒 中:敦促撤銷
http*://bit.ly/3l357hT
<REUTERS>英国通信管理局对CGTN罚款 中国外交部:敦促立即停止政治操弄
http*://bit.ly/38pEUFw