駐仏中国大使が、フランス議会の台湾友好グループ議員に、台湾訪問の中止を求める書簡を送りました。台湾当局者は「台湾は独立国だ、中国は口を出すな」と反発しました。
アメリカに拠点を置く短波ラジオメディアの自由亜州電台の報道によりますと、盧沙野駐仏中国大使が、フランス議会上院の「台湾の友」グループの議長であるアラン・リシャール氏に、議員訪問団による台湾訪問の中止を求める書簡を送りました。
盧沙野駐仏大使は、台湾友好グループ議員団が今年の夏に台湾を訪れ、台湾の新型コロナ対策を調査する議会ミッションを準備していることを知り書簡を送ったとしています。
アラン・リシャール
盧沙野駐仏大使は書簡で、「世界に中国はひとつしかなく、台湾は中国の不可分の一部である」と警告し、台湾友好グループの台湾訪問はこの原則を損ない、台湾独立勢力に誤ったメッセージを送ると批判しました。
盧沙野駐仏大使はさらに、いかなる形であれ、台湾当局との公式な接触を避けるよう求めました。
アラン・リシャール氏は、書簡を読んで非常に不愉快な気分になったが、中国大使に対しては明確な返答を出すとのことです。
欧米諸国では、チェコの上院議長と政財界などの関係者約90人が、昨年8月30日から9月3日まで5日間にわたり、外交関係のない台湾を訪問しました。
この時も中国は激しく反対し、「重い代償を払わせる」と宣言し、報復としてチェコ製品の禁輸措置を講じました。
中国は、台湾と関わった国家に対しては「中国からの不当ないじめに遭う状況」を恒常的に繰り返してきたので、中国との経済関係を重視する多くの国々は、中国からの「面倒」を避けて台湾との交流は積極的に行わないことを判断してきました。
フランスのような欧州の誇り高い大国が、中国の圧力に屈するとは思えませんが、チェコの台湾訪問の時には、訪台団を準備していたクベラ前上院議長が、中国政府関係者からの容赦ない圧力により「心臓発作による突然死」しています。
アラン・リシャール氏はじめ訪台団関係者は、身辺には注意を払っていただきたいと思います。
台湾のフランス駐在員事務所の呉志中代表は、「中華民国は主権を持つ独立国として各国国会議員と交流する権利があり、中国大使には何も言う権利はない」と述べています。
台湾夜景
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参考記事
<自由亜州電台>中国驻法大使要求法国议员取消访台
http*://bit.ly/3eJCOEo