インドのソーシャルネットワーク(Local Circles)が18,000人のインド人を対象に行った最近の調査によりますと、インド人の43%が、ガルワン渓谷でのインド軍と中国軍の軍事衝突から1年間が過ぎて、中国製品の購入を中止または大幅に減らしたと回答しました。
インドと中国との国境地帯のラダック地方のガルワン渓谷で、印中両国の国境警備隊の間で軍事衝突が起き、インド軍側に20名の死亡者が出たのは、昨年2020年の6月15日でした。
多くの犠牲者を出したインドでは、対中感情が悪化し中国製品の不買運動が起きました。
軍事衝突が当初は「肉体的紛争」つまり素手の殴り合いと伝えられていたのに、中国軍が有刺鉄棒を使ってインド兵の頭部をぶん殴っていたこともインド国民の怒りの炎に油を注いでしまった様です。
インドでは反中感情の高まりから、中国製アプリが禁止されたり、5G通信実験へ中国企業の参加が禁止されるなど、中国排除が進みました。
昨年11月に行われた調査では、インドの消費者の71%が中国製品を購入していないと回答しており、購入した人の多くは節約のために仕方なく購入したと回答したとのことでした。
今回の調査では43%の人が「中国製品の購入を中止または大幅に減らした」とのことでしたので、中国製品をボイコットしている人は減っている様です。
インドは電子産業、医薬品、家電製品など多くの分野で中国に依存しているので、完全に中国製品を排除することはできません。
反中感情はあるが、中国製品無しでは生活が成り立たないのは、インドも日本と同じです。
印中の貿易総額は、今年の1月から5月にかけて、インドが中国製医療機器を多く輸入していることもあって、大幅に増えているとの情報もありますが、昨年はコロナ禍で世界的に貿易が縮小していたので、昨年との比較はあまり意味がありません。
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参考記事
<自由亜州電台>中印对峙一年,40%印度人不买中国商品
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