8月19日に中国がチベットを『解放』したとする日から70年を記念する式典が開かれました。チベット自治区・ラサのポタラ宮前の広場で開かれた式典には、習近平総書記の巨大な肖像画が設置されました。
米国に拠点を置く、世界中の華人向けメディアの世界新聞網の記事より。
ラサのポタラ宮広場で行われた、いわゆる「チベットの平和的解放70周年」式典には、自治区政府や宗教関係者らおよそ2万人が参加したと中国メディアが報じました。
式典では中国共産党序列4位の汪洋氏が演説し、中国共産党による統治の正統性を強調し、中国共産党および「中国の特色ある社会主義」への帰属意識を高めるよう呼びかけました。
汪洋氏:「この70年間、チベットは民族統一において歴史的な進歩を遂げ、ダライ・ラマ閥や国外の敵対勢力の分離・破壊活動を阻止し、全民族の共通の団結と闘争を促進してきた」
「過去70年間のチベットの平和的解放の成果は、世界を変える奇跡を生み出しており、中国共産党中央委員会の指導、全民族のチベット人の闘争、全国の全民族の人々の強力な支持の結果である」
「中国共産党がなければ、新中国も新チベットもないというのは、過去70年の発展の歴史が証明している真実である。 中共の指導が歴史と人民の選択であることを十分に理解し、今日の幸福な生活がどこから来ているのかを十分に理解し、中共に耳を傾け、中共に従うという思想意識と運営意識を絶えず強化しなければならない」
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中国共産党中央委員会は式典に送った祝電で、チベット仏教の中国化を推進し、中国共産党の組織と体制づくり、国家の安全と長期的な平和と安定を確保することなどを呼びかけました。
CCTV(中国中央電視台)のライブ映像によると、式典の舞台背景には、左に中国共産党の5代の指導者の肖像、右に現中国共産党総書記の習近平の個人写真が描かれています。
また、ポタラ宮広場の左側には習近平氏の大きな肖像画が飾られ、右側には中国共産党の5代の指導者の大きな肖像画が飾られました。
10年前の60周年記念大会では、会場にそのような装飾がなかったのとは対照的です。
1950年2月、中国人民解放軍は「チベットに進軍するための政治動員令」を発令し、チベット国への侵略を開始しました。
10月21日にチベット国軍は、中国人民解放軍の圧倒的兵力の前に、抵抗虚しく降伏しました。
チベット政府の代表団は、1951年5月23日に北京で、中華人民共和国政府と「チベットの平和的解放のための措置に関する中央人民政府とチベットの地方政府との間の協定」に署名し、チベット国は中華人民共和国に併合され、チベット自治区となりました。
チベット侵略の行われた1950年には、朝鮮戦争が始まっており、米国にはチベットを支援する余裕はなく、チベットの隣国インドに義勇兵の派遣を依頼していました。
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参考記事
<世界新聞網>中国庆「西藏和平解放70年」 舞台高挂中共领导人画像
http*://bit.ly/2Uv2dK4
<自由亜州電台>汪洋出席西藏"解放"七十年庆典 流亡藏人:共产党踩在藏人尸体上庆贺入侵
http*://bit.ly/2XGx7Ax
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