黄大仙の blog

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米中激論 中国:米国こそが新疆ウイグル自治区とチベットの上空に気球を飛ばしている

米国は中国が気球艦隊を保有していると主張し、中国は米国こそが新疆やチベットの上空に気球を飛ばしていると批判するなど、米中間の気球をめぐる議論が続いています。米上院は15日に、中国を非難する2つの決議案を可決し、中国全国人民代表大会外交委員会は米議会に対し「中傷と信用失墜を止める」よう要請しました。 双方が攻防を続ける中、「気球事件」はどのような結末を迎えるのでしょうか。

  ドイツ国営の国際放送事業体である徳国之声の記事より。

米軍に撃墜された中国の監視気球

  中国外交部の汪文斌報道官は13日に、「米国は10回以上、中国の領空を不法に飛行する気球を送った」と主張し、さらに15日には、「米国側は昨年5月から米国本土で大量の高高度気球を放ち、地球一周を続けて、中国の許可なく新疆ウイグル自治区チベットなどの上空を飛行してきた」と主張しています。

 

  米国政府はこれまで、米国が中国領空に監視気球を飛ばしたことを否定してきました。 ウェンディ・シャーマン国務副長官も15日、「米国政府の気球はこれまで中国上空を飛行したことはない 」と述べました。

 

  米上院は15日、下院に続き、中国を非難する2つの決議案を可決しました。

 

  一つは、共和党のジョシュ・ホーリー議員が提出した決議案で、中国共産党が米国の領空を「侵略」したと非難し、もう一つは民主党のジョン・テスター氏と共和党のスーザン・コリンズ氏が共同提出したもので、中国が米国の主権を「露骨に」侵害していると批判しています。

 

  これに対し、中国全人代外交委員会は16日、声明を発表し、「米国が『中国の脅威』を意図的に誇張しているが、これは純粋に悪意のある憶測であり、政治的操作だ」とし、 米議会は中国を中傷し、信用を落とすという間違ったやり方を止め、エスカレートにつながる行動を取らないよう要求しました。

 

  ワシントン・ポスト紙は14日、米軍が1月下旬に中国の気球が米領空に漂着する約1週間前から追跡していたことを明らかにしています。

 

  ロイターは15日、米政府関係者の話を引用し、中国の気球はグアムやハワイに向かう予定だったが、風にあおられて米本土に飛来したと伝えています。

 

  米国は、中国が意図的に米本土に気球を飛ばしたのではなく、本来の目的は、太平洋上の米軍施設の監視であると結論づけています。

 

  日本政府も14日、中国の監視用気球が2019年以降、少なくとも3回、日本に飛来したと述べ、中国の気球に対する疑念を表明しています。

 

  汪文斌報道官は 、日本上空の中国製気球の存在に関するメディアの質問に対し、「日本側が客観的で公平な立場を堅持し、米国側に追従して誇大広告を行わないことを望む 」と回答しました。

 

  米軍は4日に中国の高高度気球を撃墜した後、8日間で3回、軍用機を派遣して「未確認飛行物体」を撃墜しています。バイデン政権は、1回目の行動が遅すぎたため、次の3回は「過剰反応」だと疑問視されています。

 

  これに対し、ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官は14日、中国の監視気球の状況とその後の3回の飛行物体の状況は「全く異なる」と述べ、前者では米国は国民の安全を確保しつつ、漂流する気球を回収することができたと政府を擁護しました。

 

  前者の場合、米国は気球が漂う中で情報を収集できたが、後者はかなり低い高度を飛行したため、政府は「民間空域を守る」ために行動を起こしたといいます。

 

  ホワイトハウス国家安全保障会議のジョン・カービー報道官は、後から撃墜された3つの『未確認飛行物体 』について、米国政府はまだ完全に把握できないと述べています。今のところ、これらの物体は商業目的、または他の "良性 "の目的かもしれないとのことです。

 

  カービー報道官は、これまでのところ、3つの飛行物体が米国内の情報収集に使われたとは考えにくく、中国の「監視気球」計画と関連付ける証拠もない、と述べています。

 

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  最初に撃墜した気球は、米軍は中国が海南島の軍事基地から打ち上げたところから追跡していたそうですが、後の3個の飛行物体については歯切れの悪い答弁を繰り返しています。

 

  中国とは無関係だと知っているのか、外交的な駆け引きなのかはわかりませんが、これ以上強くぶつかるのを避けようとしているのかもしれません。

 

  それにしても、米国から新疆やチベットに気球を飛ばしたとの主張、偏西風を知らんのか!とツッコミを入れたくなりますね。

 

  米国から気球を中国に向けて飛ばせば、ロシア上空を飛行することになりますが、10個以上も米国気球が飛べば、ロシアが黙っているとは思えませんね。

 

  まあ、汪文斌報道官も優秀な人だからわかっているでしょうが、上司の命令には逆らえないので記者会見ではこの時だけは視線を下に落としたままでしたね。

deepredrose.hatenablog.com

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参考記事

<徳国之声>吵不停 北京:美曾派气球飞越新疆西藏

https://bit.ly/3XCmKqH