中国民生観察網によると、湖南省の衡陽汽車運輸集団有限公司の元従業員数百人が11日、本社前に集まり、年金保険と失業補償の未払いに抗議しました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
元従業員たちは「衡陽汽車運輸集団は私たちの年金保険を返せ」と書かれた赤いベストを着用し、失業者の公平な待遇を要求しました。現場には大勢の警察官が警備していましたが、衝突は起こりませんでした。
湖南衡陽汽車運輸集団有限公司は1950年に設立され、かつては湖南省、湖北省、広東省、広西チワン族自治区、海南省、雲南省、江西省、浙江省などに展開し、最盛期には従業員4,000人以上、乗用車と貨物車1,300台を保有していましたが、同社は今年9月に破産を宣言しました。
同社の一部の従業員はソーシャルメディアを通じて、衡陽汽車運輸集団は5年間も従業員の社会保障費を支払っていなかったと述べ、別の従業員は、同社の倒産によって職を失ったが、正当な補償を受けていないと述べています。
遼寧省遼陽市のバス運転手は、最大9ヶ月間賃金を支払われておらず、生活が維持できないとSNSに投稿しました。
第一線のバス運転手全員が12月8日に連名で、市政府と関連部門の指導者に対し、即時の給料支払い、健康保険証に記載された健康保険料や少額の薬代を補填し、将来にわたって賃金などの滞納がないことを保証すること、を要求しました。
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中国では地方の公務員や公立病院の医師たちが、給与をカットされたり、支給されなかったりするぐらい経済が落ち込んでいますが、民間企業では給料遅配だけでなく、社会保険料を会社が未払いだったために、失業保険も健康保険も受けられない人が出てきてしまったようです。
想像以上に落ち込みが激しい中国経済ですが、習近平政権は経済回復よりも権力安定を重視しているようなので、これから先、どうなるんでしょう?
参考記事
<自由亜州電台>湖南、辽宁客运公司工人抗议拖欠养老保险、工资