米国から制裁を受けている中国の通信機器大手ファーウェイは11日、インテルのAIチップを搭載したノートパソコンを発表しました。 これが米共和党議員の不満に火をつけ、12日にはバイデン政権への批判が巻き起こりました。
ドイツ国営の国際放送事業体である徳国之声の記事より。
ファーウェイが11日、インテルのAIチップを搭載したノートPC「MateBook X Pro2024」を発表したことで、米国共和党の議員たちは、非力なバイデン政権を怒りにまかせて批判しました。
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2019年、米国は対イラン制裁に違反したとしてファーウェイを貿易制限リストに入れ、同社のサプライヤーはファーウェイに出荷する前に特別で取得困難なライセンスを申請しなければならなくなりました。
トランプ前政権が発行したライセンスにより、インテルは2020年からファーウェイにノートパソコン用のセントラルプロセッサーを納入できるようになっています。
対中強硬派はバイデン政権に対し、今年末に期限切れとなるこのライセンスを取り消すよう求めているなか、ファーウェイは11日、初の人工知能搭載ノートパソコン「MateBook X Pro」を発表し、彼らに衝撃と怒りを与えました。
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共和党のマイク・ギャラガー下院議員は、「ワシントンD.C.における最大の謎のひとつは、なぜ米商務省がファーウェイへの米国技術の輸出を許可し続けているのかということだ。」と怒りを込めて述べました。
この件に詳しい人物は、「チップは既存のライセンスに基づいて輸出された。」と述べ、別の情報筋は、「このチップは、中国への人工知能チップの輸出に関する最近の広範な制限の対象ではない。」と述べています。
ファーウェイは昨年8月下旬、ハイエンド・スマートフォン「Mate 60 Pro」をサプライズ発表して広く注目を集めました。
専門調査会社TechInsightsのアナリスト、ダン・ハッチソンによると、Mate 60 ProはファーウェイのHiSilicon自社開発の携帯電話用チップKirin 9000sを搭載しており、SMICの先進技術を使用しています。
このスマートフォンの発表は世界に衝撃を与え、米国が中国の先端半導体生産能力を弱体化させる努力を続けているにもかかわらず、中国の技術的ルネッサンスの象徴となっています。
共和党のギャラガー下院議員は、発表されたファーウェイのノートパソコンに眉をひそめながら、「ライセンス供与は中止されなければならない......2年前、私はファーウェイへのライセンス供与は中止されると聞いていた。 今日現在、方針は変わっていないはずだ。」と述べました。
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昨年8月にファーウェイが新しいスマホ「Mate 60 Pro」を発表した後、解体分析の結果、このスマホにはSMIC製の国産7ナノメートル・チップ「Kirin 9000s」が使われていることが判明しました。
米国は最先端半導体の中国への輸出を規制していますが、実際には何らかの手段で、中国は最先端半導体を入手したり、内製に成功したりしています。
上記ブログ記事には、「今後も中国に、最先端技術やテク製品が流入し続けるでしょう。ですが、中国に情報も技術も手放しで与えていたのは、外ならぬ米国だったんですよね。」とのコメントも寄せられています。
参考記事
<徳国之声>既惊又怒!华为新品搭载英特尔芯片惹恼美议员