中国商務部はEUに対して、中国製電気自動車に対する最近の反補助金調査に、貿易戦争に発展しかねないと不満を表明し、調整を要求するか、さもなければ航空会社や農産物を取り締まることでEUに報復するとの書簡を送りました。また、EUは中国のオンラインショッピングプラットフォームであるTemuを「超大規模オンラインプラットフォーム」のリストに入れたため、Temuは新たに厳格化されたセキュリティ規制に従わなければならなくなりました。
米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。
近日EU委員会が中国製電気自動車に関税を課す予定ですが、中国商務部は5ページにわたる書簡をヴァルディス・ドンブロウスキス
通商担当委員に送り、EUに調整するよう求めました。
EU委員会の広報担当者は、ドンブロフスキス委員が中国からの書簡を受け取ったことを認め、「返事を作成中」であることを明らかにしました。
中国、EUに対する貿易報復措置を警告 - 黄大仙の blog
一方、この問題に近い情報筋によると、中国側の書簡は、ここ数カ月にEU委員会が貿易調査をエスカレートさせていることに対する中国側の苛立ちを示すものであり、さらなるエスカレートを避けるために事態の沈静化を求めているといい、中国側は、対立の緩和を求める一方で、EUの航空・農業分野への『報復』も辞さないことをほのめかしているとのことです。
中国とEUの貿易摩擦は過熱しており、空港のセキュリティースキャナーから医療機器に至るまで、さまざまな分野のビジネスに影響が及んでいます。
欧州の政治ニュースネットワークPolitico.euは、中国はEUにとって第3位の農産物輸出国であり、EUの農産物貿易総額の6.4％を占めていることを指摘し、もし中国が農業分野で報復を選択すれば、EUは「それを思い知る」ことになるだろうと報じています。
中国の最も強力な措置は、現在中国航空市場最大のサプライヤーであるエアバスに対するものでしょう。中国の過去の大言壮語のひとつは、EUが中国の航空会社にEUの炭素取引基準を遵守するよう要求するのならば、エアバスから飛行機を買うのを止めるというものでした。
中国製電気自動車に対するEUの反補助金調査に対抗して、北京は今年1月、欧州の酒類生産者に対して反ダンピング調査を開始し、特にフランスを標的にしました。
フランスのコニャック・ブランデーの生産者は、EU委員会が中国の電気自動車に対する関税を発表すれば、中国から報復の標的にされるのではないかと恐れています。
これとは別にEU委員会は1日、中国のオンライン・ショッピング・プラットフォームであるTemuを、デジタルサービス法に基づく「超大規模オンラインプラットフォーム」のリストに正式に追加しました。
「超大規模オンラインプラットフォーム」にはTemuを含めて24社がリストアップされています。
Temuは昨年4月にEU市場に参入したばかりですが、すでに欧州で最も急成長しているアプリのひとつとなっています。しかし、その商習慣はすでに欧州の消費者団体から厳しい監視の目を向けられています。
EU委員会の発表によると、Temuはリストに掲載されてから4ヵ月後の9月末から、デジタルサービス法（DSA）に基づくより厳しい規則に従わなければならない。テム社は、EUのユーザーが「セキュリティ、情報の透明性、保護」を享受できるよう、規則や規制を遵守することを約束すると回答した。
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超大規模オンラインプラットフォームは、EUのデジタルサービス法に基づくもので、リストアップされると、違法商品対策や利用者保護が義務づけられます。
知的財産権を侵害する偽造品や未成年に有害な商品への対応が求められ、履行しなければ、最大で世界での売上高の6%の制裁金が科される可能性があります。
EUは、ガソリン車で日本(トヨタ)に絶対敵わないと悟ると、『温暖化対策』だの『気候変動』を持ち出してガソリン車を廃止して電気自動車(EV)推進を謳い始め、中国EVに技術でも値段でも敵わないと知ると、『過剰生産能力』『反補助金』を口実に中国製品への関税を正当化するなど、身勝手がすぎますね。
参考記事
<世界新聞網>不满欧盟电动车调查 中暗示将报复空客、农产恐掀贸易战
