最新の衛星画像が、南シナ海南沙諸島ユニオン堆付近で多数のエンジニアリング船を捕らえ、中国が埋め立てて島を拡張しているのでは無いかとの憶測が広がっています。
アメリカに拠点を置く、中華人民共和国の政治ニュースを専門的に扱う多維新聞の報道より。
最新の衛星写真には、南沙諸島の北東端に位置するユニオン堆(中国名:牛轭礁)付近で、多数の工作船や通信船が集結している様子が写っています。
ユニオン堆は環礁で最大の岩礁で、これらの活動は島の埋め立てに関係していると考えられています。
中国は2013年7月から、南シナ海にある美濟島、渚碧島、永暑島、華陽島、南薰島、赤瓜島、東門島の7つの岩礁で大規模な人工島造成活動を行っており、合計1000万平方メートル以上の土地を造成しています。
中国陝西省の中国科学技術史学会が、2020年に雑誌「軍需産業科学技術」に公開した島々の現状によりますと、美濟島、渚碧島、永暑島の3島は埋め立てによって巨大な島に生まれ変わり、海水淡水化施設などの生活施設が整備されて長期駐屯が可能となり、南シナ海の主権を守る強固な防壁となっているといいます。
島には中国海軍や空軍の軍用機が離着陸できる空港が建設されており、日常的に物資を運ぶ輸送機のほかに、中国軍の軍用機が離着陸できるようになっています。
埋め立てた3つの大型人工島に、戦闘機24機と大型機4機(偵察機、輸送機、給油機、爆撃機など)をそれぞれ収容できる軍事用の常設格納庫の建設を完了していると、米メディアが報じています。
3つの大きな島に加えて、華陽島、南薰島、赤瓜島、東門島の4つの島は、面積は小さいが、ドック、兵舎、灯台、レーダー基地、発電所、海水淡水化プラント、信号塔などがあり、野菜農園や養殖場もあります。
アメリカの政権がトランプからバイデンに交代し、中国の拡張政策も活発になってきたようです。
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