日本の大手食品メーカーのカゴメが、新疆ウイグル自治区からのトマトペースト輸入を中止すると発表しました。欧米メディアは称賛して報じています。
美国之音、世界新聞網、徳国之声など欧米に拠点を置く国際中国語メディアは、カゴメの新疆産トマトペーストの輸入禁止の発表を、称賛とともに報じました。
4月14日に日本の大手食品メーカーのカゴメが、ケチャップの加工原料であるトマトペーストの中国・新疆ウイグル自治区からの輸入を中止したと発表しました。
同社の広報担当者は、新疆からのトマトの輸入中止を決定した要因として、コストや品質に加えて、人権問題の高まりを挙げています。
カゴメは、2021年末までに新疆ウイグル自治区産の加工トマトの輸入を中止し、すでに輸入したトマトは今年中に使い切るとしています。
またカゴメは、過去に使用したトマトが人権を侵害する環境で生産されたものではないことを確認しているとしています。
中国メディアの報道によりますと、中国は世界有数のトマト製品の生産国であり、2019年は世界総生産量の35%にあたる約6276万トンを生産しています。
一方、新疆ウイグル自治区は、夏の日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きいため、トマトの栽培に適した条件が揃っています。
カゴメもかつては、ケチャップ製品に新疆ウイグル自治区産のトマトペーストを多く使用していましたが、近年は購入量が減少し、現在では同社のトマトのうち新疆ウイグル自治区産のものは1%にも満たないとのことです。
欧米の政府や企業が、中国政府による新疆ウイグル自治区のウイグル人などの少数民族に対する人権侵害に強く抗議し、欧米の一部ファッションブランドは、強制労働の疑いのある新疆綿の使用をボイコットしており、同様に新疆のトマトペーストの使用中止を求める声は大きくなっていました。
こうした中でカゴメの動きは、日本企業として、新疆ウイグル自治区の強制労働製品の使用中止を決めた初めてのケースで、他の日本企業にも影響を与えると期待されています。
中国政府は、ウイグル人の強制労働など人権侵害を否定し、新疆綿をボイコットしている有名ブランドに対して、不買運動などの制裁を起こしています。
日本の企業は中国の制裁を恐れて、強制労働製品についてノーコメントだったり、積極的な使用を表明したりしていますが、カゴメが新疆トマトの使用中止を宣言したことで、ユニクロ、無印良品、アシックスなどが考え直してくれることを期待します。
中国でカゴメ製品の不買運動が起こるようなら、日本人全体でカゴメを応援しましょう。
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参考記事
<徳国之声>日本“番茄酱之王”可果美停止从新疆进口原料
http*://bit.ly/3uQMbqE
<美国之音>日本最大蕃茄酱生产商停止从新疆采购蕃茄
http*://bit.ly/3agFB4G
<世界新聞網>「考量人權問題是考量」 日番茄醬大廠可果美 停用新疆番茄
http*://bit.ly/3eg8y26
<徳国之声>日本“番茄酱之王”可果美停止从新疆进口原料
http*://bit.ly/3go4pfb
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