日米共同声明　台湾香港ウイグルを盛り込む　中国は猛烈に反発

日米首脳会談後の共同声明では、台湾問題や新疆ウイグル自治区の人権問題が盛り込まれ、中国政府からの反発は当然のこととして、一般世論からも反発の声が沸き起こっています。

　　4月17日に日本の菅首相と米国バイデン大統領による日米首脳会談が行われ、共同声明が発表されました。

　　共同声明全文は外務省のWebに掲載されています。

　　　　　　　　　外務省Webに掲載された共同声明文

　　共同声明の中には、中国の南シナ海における不法な権益の主張と活動に反対を表明し、台湾問題や、香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念が盛り込まれました。(共同声明全文p2末~p3初)

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『日米両国は、東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対する。』

『日米両国は、南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明するとともに、国際法により律せられ、国連海洋法条約に合致した形で航行及び上空飛行の自由が保証される、自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益を再確認した。』

『日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。』

『日米両国は、香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有する。日米両国は、中国との率直な対話の重要性を認識するとともに、直接懸念を伝達していく意図を改めて表明し、共通の利益を有する分野に関し、中国と協働する必要性を認識した。』

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　　共同声明が発表されると、在米中国大使館は即座に強い不満と断固とした反対を表明しました。

　　在米中国大使館は、台湾、香港および国境関連の問題は中国の内政問題であり、東シナ海および南シナ海は中国の領土主権および海洋権益に関わる問題である。

　　「これらの問題は中国の基本的な利益に関わるものであり、外国が干渉することはできない。米国と日本の共同声明は、二国間関係の正常な範囲を完全に超えており、第三者の利益、地域諸国の相互理解と信頼、そしてアジア太平洋地域の平和と安定を害している。」

　　日米首脳会談が行われる前日の16日には、中国外交部の趙立堅報道官は定例記者会見で、「日本の指導者の訪米と、中国に対する否定的な動きに両国が共謀していることについて、深刻な懸念を表明する」と述べています。

　　趙立堅報道官はまた、「中国は、日本と米国が正常な二国間関係を築くことに問題はないが、そのような関係は、第三者の利益を標的にしたり、傷つけたりしてはならない。」と述べています。

　　さらに趙立堅は、台湾、香港関連、南シナ海、釣魚島などの問題に対する中国の立場は一貫して明確であり、国家主権、安全保障、発展の利益を守るという決意と意志は揺るぎないものであると強調しました。

　　このような趙立堅の発言にも関わらず、共同声明は中国が歓迎できる内容ではありませんでいた。

　　中国メディアでは、日米共同宣言に台湾が盛り込まれるのは、1969年以来のことで、中国の有識者たちは日中関係は52年前に戻ってしまったと考える人もいます。

　　中国にお日本企業研究員の陳言専務理事は、米国が中国を競争相手と位置づけ、中国との関係を悪化させるために、同盟国や友好国を誘っていると分析しています。

　　陳言氏は、菅首相が52年前の1969年にさかのぼり、まだ日中の国交が成立していなかった時代にまで日中関係を大きく後退させたと述べています。

　　陳言氏は、「日米の共同文書で台湾問題が直接議論された前例はあるが、それは日中国交正常化前の1969年のことであり、1972年の日中国交樹立後は、そのような事態は起きていない」と指摘しました。

　　さらに陳言氏は、『菅首相はレッドラインを超えた』と警告しています。

　　日米共同声明に対して中国は、かなり厳しい反応をしています。台湾問題や香港、新疆ウイグル自治区の人権問題など、中国が触れてほしくない内容が盛り込まれていますから、それだけ効いている証拠でしょう。

　　これから中国の巻き返し工作が始まることだと思います。

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参考記事

<腾讯网>菅义伟访美暴露日本外交危险趋势，中国不得不防

http*://bit.ly/3uYZbKS

<环球网>拜登与菅义伟会谈并举行联合记者会，果然“中国是首要议题”

http*://bit.ly/3dqdG4b

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