台湾政府は2日、頼清徳副総統の訪米トランジットについて、行きはニューヨークに立ち寄り、帰りはサンフランシスコ経由で台湾に戻る見通しであると発表しました。
ドイツ国営の国際放送事業体である徳国之声の記事より。
台湾の俞大㵢外交部次長は、頼清徳副総統の南米パラグアイ訪問の日程を発表しました。
頼清徳副総統は8月12日に台湾を出発し、ニューヨークを経由して14日にパラグアイに到着、復路はサンフランシスコを経由し、計6泊7日の日程で、18日早朝に台湾に戻る予定です。
パラグアイ滞在中は、マリオ・アブド・ベニテス現大統領と会談し、15日に次期大統領サンティアゴ・ペニャ・パラシオスの就任式に参加するほか、首都アスンシオンの建都486周年記念式典に参加し、『出席した外国要人と自然に交流する』予定です。
パラグアイは60年以上にわたって台湾と外交関係を結んでおり、台湾にとって南米で唯一残された外交国です。
今年初め、アブド氏は台湾に招待され、7月中旬にはペニャ次期大統領も台湾を訪問し、任期中は台湾の側に立つことを約束しました。
頼清徳副総統がワシントンD.C.通過を希望しているという噂について、俞大㵢外交部次長は、「頼清徳副総統の米国トランジットの調整には、最初からワシントン、バージニア州、アーリントンは含まれていない」と述べ、「頼清徳副総統の米国トランジットは過去の慣例に従う」と説明しました。
米国の政府要人や議員と会うかどうかについては、台湾当局はまだ関連情報を開示していません。カマラ・ハリス米副大統領と会うかとの質問に対し、俞大㵢外交部次長は、「具体的な日程はまだ計画中であり、追って明らかにする」と答えています。
7月末には、米共和党のトム・ティファニー下院議員が、他の下院議員5名とともに、ハリス米副大統領に書簡を送り、頼清徳副総統との会談の手配を検討するよう要請したことをツイートしています。
2018年、米議会はあらゆるレベルの米台当局者の相互訪問を奨励する「台湾旅行法」を可決し、当時上院議員だったハリスは賛成票を投じています。
ティファニー下院議員は、頼清徳副総統の米国通過はハリスにとって同法を有効活用する「重要な機会」であり、米国が、『好戦的でいじめ好き』な中国を前にして、一歩も引かないことを示すこともできると述べました。
アントニー・ブリンケン米国務長官は、頼清徳副総統の米国通過に対して、中国がこの通過を挑発行動の口実にする理由はないと述べ、中国を牽制しています。
中国国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官はこれに対し、頼清徳氏を「トラブルメーカー」と評し、「頼清徳はトランジットという名目を使って『米国に頼って独立を求める』という実態を実行している。トランジットという名目を使って『米国に頼って独立を目指す』という行為を行った」と批判しました。米国がいかなる形であれ、台湾独立運動家とその分離独立行為を容認することに反対する」と批判しました。
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今年4月に蔡英文・台湾総統がトランジットで米国に訪問したときには、台湾周辺での中国軍の動きは静かでしたが、ニューヨークでは中国国旗(五星紅旗)を持ったデモ隊が蔡英文総統の後を追いかけました。
頼清徳副総統の米国トランジットの時は、中国はどう対応するのでしょうか?
ちなみに頼清徳副総統は昨年1月にホンジュラスのカストロ大統領就任式に出席したときに、ハリス米副大統領やペロシ米下院議長(当時)と会談しています。
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参考記事
<徳国之声>台湾宣布副总统赖清德过境美国行程