8月19日、中国海軍の病院船がソロモン諸島のホニアラに停泊し、さらに、太平洋の島嶼国に無料の医療を提供する任務の一環として、キリバス、トンガ、バヌアツを訪問しました。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
ソロモン諸島は、太平洋における米中対立のホットスポットであり、米国もこの地域に病院船を派遣したことがあります
米海軍の医療船USSマーシーは昨年8月にソロモン諸島を訪れており、今年11月には24カ国が参加する太平洋競技大会の開催に向けて医療サービスを提供するため、再びホニアラに停泊する予定です。
ソロモン諸島は、近年、太平洋の島々で影響力を築こうとする中国の努力の最も注目すべき成功例となっています。
この島国の政府は2019年に台湾と断交して中国と国交を樹立し、昨年は中国と安全保障協定に調印しました。このことは中国の軍事的プレゼンスに道を開きかねないと懸念するアメリカやオーストラリアなどの西側諸国を警戒させています。
ソロモン諸島のある医師は、「ソロモン諸島は医薬品・医療品不足に悩まされており、病院船の訪問に感謝しています。米国と中国の両方が我々を助けるために移動病院を派遣してくれたことは、我々国民にとって救いである」と述べています。
米国国際開発庁もまた、中国のソフト攻勢を受け、太平洋地域により大きなコミットメントを示そうとしています。
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ソロモン諸島は太平洋の要に位置し、地政学的にも軍事的にも重要な拠点です。
中国がソロモン諸島に軍事基地を築くと、米豪間に楔を打ち込むことになり、習近平国家主席が望む太平洋の西半分の覇権が現実のものになります。
米国はそうはさせじと、昨年29年ぶりに高官をソロモン諸島に派遣していますが、現状は中国の外交力が優っているようです。
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参考記事
<自由亜州電台>中国软实力的一部分:海军水上医院访问所罗门群岛