黄大仙の blog

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調査:中国の若者の21.5%が貯蓄1万元未満

中国での調査によると、中国の若者の大半は貯蓄をあまりしていないことがわかりました。貯蓄額1万元(20万円)未満が21.5%で、そのうち12.2%は『貯蓄なし』となっています。10年以上働いている人で見ても、貯蓄額10万元(200万円)未満が40%近くあり、そのうち15.2%が『貯蓄なし』となっています。

  米国に拠点を置き、中国、台湾、香港、マカオの政治、経済、社会、生活、金融などのニュースを世界中の華人向けに発信するメディアの世界新聞網の記事より。

中国の若者の21.5%が貯蓄1万元未満

  DT総研が発表したこの調査は「2023年若者の貯蓄調査報告」と呼ばれ、中国のインターネット上で瞬く間に話題となり、多くの議論を巻き起こしました。

 

  報告書によると、調査に参加したのは計1,852人で、男女比は46、「90後」「95後」の割合が7割を超え、1級・2級都市出身者が9割近くを占め、「大都市の若者」の特徴がある程度反映されています。

 

  調査に参加した中国の若者の12.2%が「貯蓄なし」、9.3%が「貯蓄はあるが1万元未満」、32.2%が「貯蓄はあるが1万元以上10万元未満」、つまり回答者の53.7%が10人民元(200万円)未満の貯蓄しかありません。

 

  10万元以上20万元未満の預金者は15.2%、20万元以上30万元未満の預金者は10.4%、100万元以上の預金者は6.3%でした。10万元以上の預金を持つ回答者は全体の46.3%、30万元以上の預金を持つ回答者は20.7%でした。

 

  しかし、この調査では、いわゆる「貯蓄」がすべて収入によるものなのか、家族などから資金援助を受けているのかは区別されていません。

 

  理屈の上では、社会人経験が増えれば貯蓄も増えるが、車や家の購入、結婚などに充てられることもあり、貯蓄額は変動します。調査によると、勤続10年以上の若者の15.2%がまだ「貯蓄なし」で、さらに25%が貯蓄額10万元(200万円)未満です。

 

  中国の若者は社会に出たばかりの頃、あるいは働き始めて数年の頃に、賃金の下落や解雇のリスクに直面し、その結果、低所得に陥っています。公式データによると、2022年の中国の全国平均給与(年齢に関係なく)は年103,762(213万円)、月換算で約8,647(17.7万円)になるとのことです。

 

  人材プラットフォームの智联招聘が発表した調査報告書と比較すると、2021年に卒業した大卒者の平均月給は5,688(10.2万円)に過ぎません。

 

  加えて、物価が高いことも、中国の若者が貯蓄をあまり持っていない理由のひとつとなっています。

 

  大都市で働く若者は、高い家賃や物価、交通費に直面するだけでなく、社交の場やインターネットでお金を使う誘惑や比較の心理もあり、倹約や合理的な支出をすることが難しくなっており、中国の若者は貯蓄意識が比較的弱いことも相まって、貯蓄が少ない理由となっています。

 

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  日本の若者の貯蓄額は、20代中央値20万円、30代中央値56万円、40代中央値92万円だそうです。

www.keiyobank.co.jp

 

  『失われた30年』でしか社会人を経験していない日本の若者の貯蓄額も、涙なしには語れませんが、バブル崩壊した中国でも若者は貯蓄する余裕はありません。

 

  緊縮財政を好む習近平は景気刺激策には消極的です。緊縮財政と増税を好む財務省によって、日本人が苦しめられてきたのと同様に、中国人も徹底的に苦しめられることでしょう。

 

deepredrose.hatenablog.com

参考記事

<世界新聞網>调查:21.5%的中国年轻人 存款低于1万人民

https://x.gd/n0tC7