フィリピンのフェルディナンド・マルコス大統領が、来週ベトナムを訪問いた際に、フィリピンとベトナムは沿岸警備隊の協力を強化する予定です。
米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。
フィリピン政府関係者は25日に、両国が沿岸警備隊間の協力に関する覚書に署名すると発表しました。
この覚書の具体的な内容は不明ですが、フィリピン・ベトナム両国は中国と南シナ海で領有権を争っており、中国が長年ほぼ独占的に領有権を主張しています。
昨年11月、マルコス大統領は、フィリピンがベトナムや他の近隣諸国と南シナ海での行動規範について打診したと述べています。
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中国は、有名な九段線を南シナ海に引き領有を主張しています。九段線は海南島の南1500キロに伸び、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、インドネシアの排他的経済水域に食い込んでいます。
中国は、この線は歴史的な地図に基づいていると主張しています。
2016年には国連仲裁裁判所が、『歴史的な九段線に基づく中国の主権主張は国連海洋法条約(UNCLOS)違反であり、無効とする』と採決しました。
これに対して中国は猛烈に反発し、「裁定は無効であり、拘束力を持たず、中国は受け入れず、認めないことを厳粛に声明する」「南シナ海における中国の領土主権と海洋権益はいかなる状況下でも裁定の影響を受けず、中国は裁定に基づくいかなる主張と行動にも反対し、受け入れないものである」と宣言し、さらに2020年4月18日には南シナ海に行政区を設置し、領有権主張をますます強めてきました。
仲裁裁判所には裁決に対する強制権がなく、当時国が裁決を守らなくても何もできません。
中国の南シナ海での好戦的で横柄な態度には毅然とした態度で望まなくてはいけませんが、中国は力のないものの意見になど聞く耳を持ちません。
参考記事
<自由亜州電台>菲律宾与越南将合作加强海警 料将激怒中国