長江流域をはじめとする中国中南部の洪水。
昨年来のアフリカ豚熱の流行。
新型コロナ流行による都市封鎖。
中国での食料不足、食糧危機を予感させる出来事はこんなにあります。
新型コロナ対策でか開く地域が都市封鎖され、
流通網の破壊は農業生産にも大きな影響を及ぼしました。
農産品が売れずに農家は危機に直面 「コロナの次は食糧危機」とも言われてる - 黄大仙の blog
東アフリカではサバクトビバッタが大繁殖し、
1日で3万5千人分の食料を食い尽くすと言う、
中国政府 人民解放軍精鋭部隊10万をパキスタンに派兵。 - 黄大仙の blog
農作物を食い荒らす4000億匹のバッタ その後どうなった? - 黄大仙の blog
サバクトビバッタ大発生、蝗害による食糧被害が人類を襲う - 黄大仙の blog
中国にも侵攻するのではにかと恐れられました。
サバクトビバッタは来ませんでしたが、
中国南部8章ではツマジロクサヨトウと言う蛾がトウモロコシを食い荒らし、
サバクトビバッタはインドへ、中国にはもっと怖い害虫が - 黄大仙の blog
農産物を食い荒らしました。
6月からは80年ぶりと言われる暴雨により、
26の省で洪水被害が発生し、6000万人以上が被害を受け、
中国長江流域で豪雨、重慶で洪水発生、三峡ダムの貯水量は危険水位を超えた、大丈夫か? - 黄大仙の blog
農地の洪水被害も甚大なものとなっています。
さらに昨年来から流行しているアフリカ豚熱(ASF)は、
今も収まった訳ではありません。
ウイルスに感染したら殺処分。改正法成立。 ASFのことですが。 - 黄大仙の blog
このように中国国内の農業生産は深刻な打撃を受けています。
国外では、国連食糧農業機関などが、
『今年は飢餓人口が新たに1億3千万人増え、世界で6億9千万人が飢えに苦しむことになり、世界は少なくとも50年間で最悪の食糧危機に瀕している』
と報告しています。
ベトナム、インドは米の輸出禁止を決定し、ロシアは小麦の輸出制限を行うなど、
食料輸出国の中には、食料不足を先取りして、輸出禁止や制限する国も出てきています。
米、小麦、トウモロコシの3大穀物は自給率97%になるそうです。
ただ、大豆やショ糖の輸入が多いので、世界最大の食料輸入国と言われています。
今年は様々な災害が重なっているので、
3大穀物の生産も大打撃を受けており、
深刻な食糧危機が今年末から襲ってくると予想されます。
中国国内のメディア報道でも、食料不足を予想する記事が散見されていますが、
全く心配いらないとする仰天記事を見つけました。
腾讯网に『食料を蓄えるべきか』とする記事では、
50年に一度の食糧危機がくると危機感を煽っておいきながら、
2020年の夏季穀物は、収穫面積は減っているが、
収穫量は昨年より増えているし、米と麦は1年分の備蓄があるので、
「中国が食糧危機に陥ることはないと断言できる」と言っています。
中国国内向けの記事なので、食料不足になるとは言えないのでしょう。
中国はマスクの時のように国内で不足しそうな物資は、
海外在住者に大量に仕入れて中国に送らせるので、
日本も「米は自給できているから大丈夫」などと、
能天気で”脳内お花畑”な考えでいると、今年末には餓死しますよ。
下記が腾讯网で見つけた記事の意訳になります。
[原題]<腾讯网>全球面临50年来最严重粮食危机!我们要不要屯粮?
[邦題]<腾讯网>世界は50年で最悪の食糧危機に面している。食料を蓄えるべきか
農業もハイテクで国の安全保障に関わる問題だ。 米国の戦略家キッシンジャーは、かつて「石油を制するならば、すべての国を制する」と言ったことがある。; 食品を制御するならば、すべての人々を制御する。
その昔、春秋戦国時代、齐桓公は管仲の助言を受けて、貿易の方向性を利用して魯国に食糧生産を放棄させ、魯国が食糧危機に陥った時に穀物を高値で売りさばくことで、魯の経済的生命力をコントロールし、戦わずして戦争に勝利した。
国連食糧農業機関や国際農業開発基金、世界食糧計画署などがこのほど発表した報告書によると、新型コロナ肺炎の流行は2020年に世界の飢餓人口の大幅な増加につながる可能性があるという。今年は飢餓人口が新たに1億3千万人増え、世界で6億9千万人が飢えに苦しむことになる。国連の調査報告書は、今年25か国が深刻な飢餓リスクに直面しており、世界は少なくとも50年間で最悪の食糧危機に瀕していると警告を発した。
今年は27カ国で食料安全保障問題が発生し、アジアのアフガニスタンから中東諸国、アフリカのナイジェリア、カメルーンまで、各国で飢餓人口が急増している。
これらの国々の多くは食糧の主要な輸出入国であり、このような規模の食糧危機は世界の食糧安全保障に深刻な影響を与え、どの地域も危機から免れることはできないだろう。
このままでは、2030年には世界人口の1割近くに相当する8億9,000万人以上が影響を受けると国連は予測している! つまり、世界の10人に1人は食べものが足りないのだ。
気候変動に関する専門委員会によって、異常気象ショックに頻繁にさらされていることから、異常気象に見舞われやすい地域として認定されているアフリカ南部では、過去5年間の農作物生育期に平年並みの降雨があったのは1回だけだった。ところが2020年には、遅雨、長引く干ばつ、散発的な大雨、病害虫の発生の影響を受けたのに、南部アフリカのトウモロコシの収穫量は前年比8%増加した。主にザンビアで69%、南アフリカで38%増加したことが原因である。南アフリカでは過去2番目に収穫量が多く、過去10年間で、南アフリカの主要穀物の年間生産量は、地域の総生産量の30%以上を占めた。
国際的には、トウモロコシ、小麦、米の生産量は過去最高に達すると予想されており、世界的な食糧供給チェーンが伝染病のために崩壊しなければ、食糧不足の国々は世界の食糧価格の低下から恩恵を受ける可能性があると言うことだ。しかし、ジンバブエのトウモロコシ生産量は、降雨量の不足と経済的苦境により 57%減少し、干ばつはスワジランド、レソト、アンゴラ南東部、マダガスカル南部、モザンビークの食糧生産にも影響を与えた。
農村部の食糧不足は2020年11月から2021年1月の間にピークを迎えると予想されており、零細農家が自らの食糧備蓄を枯渇させ、次の豊作は2021年4月まで期待できない。ジンバブエの大部分、マダガスカル南部、モザンビーク南部など、干ばつの影響を受けた地域では、食料不足期間はさらに長くなると予想されている。
また、今年はサバクトビバッタが東アフリカと南アジアを荒らし、食料生産をさらに悪化させている。
国連食糧農業機関によると、サバクトビバッタは1日に1匹が自分の体重に相当する食料を食べるとされており、1つのサバクトビバッタの群れは1平方キロメートルあたり約4,000万匹いるので、1つの群れが1日に3万5,000人分の食料を食べることになる。
中国人の口癖は "ご飯茶碗はしっかりと手に持っておくこと “。未知のリスクに直面して、世界の主要な食糧生産国の多くが食糧輸出を中止し始めている、もし世界の食糧サプライチェーンが本当に危機的状況にあるとすれば、世界最大の食糧輸入国である中国は、この可能性のある食糧危機に対処するのに十分な能力を持っているのだろうか?
この嵐にもかかわらず、国別に見ると、食糧安全を保障し、嵐を無傷で乗り切ることができる国がいくつかあり、中国もその一つである。
2010年以降、中国の一人当たりの食料摂取量は一貫して世界平均を上回っており、2019年には470キログラムを超え、一人当たり400キログラムという食料安全保障の国際基準線を大きく上回っている。例えば、米、麦、トウモロコシの三大穀物の国内自給率は平均97%を超えている。
農業農村部と関税総局のデータによると、2019~2020年の米の年間消費量は約1億9700万トン、年間の国内生産量は約1億9900万トンとなる。米の輸入については、2019~2020年の国内輸入は250万トンと予想されており、消費に対する輸入比率は1.3%であり、輸入依存はない。2019~2020年の小麦の年間国内生産量は1億1800万トン、年間総消費量は1億1200万トンと推定されている。2019~2020年の小麦については、国内の輸入量は350万トンと推定されており、消費に対する輸入比率は3%で、輸入依存はない。
国内のトウモロコシの年間輸入量は約400万トンであり、中国の年間消費量が2億トンを超えるのに対し、輸入は消費量の3%未満であり、輸入依存はない。
また、食糧安全保障を確保するために、国家は長い間、穀物貯蔵システムを確立しており、主食穀物生産地に国家の直接穀物倉庫を設置し、農家から優遇価格で穀物を購入して、穀物貯蔵量を積み上げ、秩序ある方法で市場に投入して、食糧価格を抑制し、市場投機に対抗し、食糧価格が高騰したときや食糧危機が発生したときに、人々の御飯茶碗が空にならないようにしている。
近年、東北部の黒い土地から中央平原、長江南部の魚米の郷まで、各地方は近代的な種子産業の発展に力を入れ、耕地の品質を継続的に向上させ、グリーントランスフォーメーションを推進している。例えば、東北農村部では、農家の土地保全意識が高まる中、黒土の中で「保全型農業」が静かに台頭してきている。広西チワン族自治区は、2018年にアクセス規格としてグリーンフードの使用を開始し、”広西チワン族自治区の良い食べ物 “農業ブランドカタログを作成した。今年、安徽省は、集中的かつ連続的な干ばつと洪水が保証された収穫、節水、高効率、安定した高収量、そして環境にやさしい高水準農地を4,670万ムー建設する。以前は面積と生産量を争っていたが、今は緑と質を争うようになり、食品生産は質の高い発展の新たな段階に入っている。
流行下の農業生産では、よりインテリジェントな農業機械が農地に入り、ますます「技術的な」農業生産は、農民がイニシアチブを把握することを可能にし、スマートフォンで耕作の深さを設定でき、データを見れば作物の生育状況がわかる…スマート農業は農業生産方法に変化をもたらしたことは言及する価値がある。中国デジタル農村開発報告書(2019年)では、中国のスマート農業の潜在市場規模は今年2000億元に達すると予測している。
これに先立ち、農業農村部長韓長賦は、中国は10年以上にわたって穀物の豊作が続いており、2019年の生産量は1327.7億キログラムに達し、5年連続で1兆3000億キログラムを上回ったままだ。現在、中国の一人当たりの食糧摂取量は国際的な食糧安全保障の基準をはるかに超えており、米と小麦の二大穀物配給では自給率100%、一年分以上の生産量を備蓄しており、一年分の食糧を国全体で賄うのに十分な量となっていると述べた。「中国が食糧危機に陥ることはないと断言できる」と韓長賦は語った。
国家統計局が7月15日に発表した全国の夏季穀物生産量のデータによると、2020年の夏季穀物生産量は1億4,281万トン(2,856億キログラム)で、2019年から120万8,000トン(24億2,000万キログラム)、0.9%の増加となる。2020年は、夏用穀物の播種面積はわずかに減少したものの、収量は増加し、同国の夏用穀物生産は今年も豊作で、生産量は過去最高を記録した。
国民の食料安全保障の確保は永遠の課題である。食糧生産を地道に把握し、農業発展の転換を加速させ、自らの力を頼りにどんぶりを確保することで、様々なリスクや課題に率先して対処していくことで、チャイナシップは風と波に乗り、着実に前進させていく。
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