海外のウイグル人、米国のテロ組織リストから東トルキスタンイスラム運動が削除されたことを歓迎

世界ウイグル会議をはじめ、国外に住むウイグル活動家や専門家は、11月に東トルキスタン・イスラム運動（ ETIM）が米国政府のテロ組織リストから外されたことを歓迎しています。

　　アメリカに拠点を置く国際メディアの自由亜州電台(RFA)の方法によりますと、ウイグル活動家や専門家は、2020年11月に東トルキスタン・イスラム運動（ ETIM）が米国政府のテロ組織リストから外されたことで、中国がテロ対策と称して新疆を弾圧することを困難にし、ウィグルの宗教的少数派がその権利のためにより効果的に戦うのを助けるだろうと述べています。

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　　世界ウイグル会議（WUC）のメンバーであるイルシャット・ハサン・コクボレ氏は、「中国政府は、国際的にウイグルの組織や個人をテロリストとしてレッテル貼りしている」と指摘しています。

　　世界ウイグル会議（WUC）はドイツ・ミュンヘンに拠点を置く、世界各国のウイグル人組織を統括する機関で、中国はWUCを「東トルキスタンのテロリスト集団」と非難しています。

　　東トルキスタン・イスラム運動(ETIM）は、トルキスタン・イスラム党（TIP）とも呼ばれ、1997年に当時33歳のウイグル人宗教者だったハサン・マフサム氏が亡命先のパキスタンで結成しました。

　　ハサン・マフサム氏は、アフガニスタンとパキスタンの国境地帯で数十人のウイグル族武装勢力を率いていたとされています。

　　中国政府は、中国内の建物や交通機関への放火、爆弾テロ、暗殺が東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)によって行われていると告発を続け、2002年9月にジョージ・W・ブッシュ政権によってテロ組織リストに追加されていました。

　　国際連合においても、米国や中国の要請により同じ指定がなされています。

　　中国政府は、新疆ウイグル自治区における当局の措置を正当化するため、ETIMの襲撃を理由に挙げてたびたび非難してきましたが、研究者らは、ETIMが組織であることや、分離独立派が東トルキスタンと呼ぶ同自治区で行ったとされる襲撃について、中国はほとんど証拠を示していないと指摘しています。

　　ポンペオ国務長官は11月5日に、ETIMをテロ組織の指定から削除したことを発表しましたが、「ETIMが10年以上継続して存在していることを示す信頼できる証拠がない」が削除理由です。

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　　ポンペオ国務長官の発表直後には、中国外交部の汪文斌報道官は定例記者会見で「強く非難し、断固として反対する」と述べています。

　　米国の決定は、中国共産党支配下で基本的な文化的・政治的権利を否定されているウイグル人の窮状を認識する上で重要な一歩であるとする亡命ウイグル活動家もいます。

　　ウイグル系アメリカ人は、東トルキスタン・イスラム運動との連想を避けるために、「東トルキスタン」を避けて「新疆」という言葉を使ってきましたが、リストからの削除によって「東トルキスタン」を使うことに躊躇しなくて済むと、ワシントンに拠点を置く東トルキスタン民族覚醒運動の創設者であり代表のサリフ・フダヤル氏は語っています。

　　中国共産党は、新疆ウイグル自治区の、所謂「職業技能教育訓練センター」にウイグル人を収容する名目に、「テロ対策」を謳ってきました。

　　しかしETIMがテロ組織リストから削除されたことによって、「テロ対策」の根拠や証拠を示すことが、ますます求められるようになったと思いますが、どんな証拠を示して来るのでしょうか。

　　大統領選挙でゴタゴタが続く米国ですが、やるべきことはキチッと実行していますね。