南米のガイアナ共和国は、台湾がガイアナに代表機関を構えることを突然にキャンセルしました。直前にガイアナ外相と中国大使との会談が行われており、中国から圧力があったと見られています。
アメリカに拠点を置く、中華人民共和国の政治ニュースを扱う多維新聞の記事から。
ガイアナは南米の国です
南米のガイアナ政府は5日に、台湾がガイアナに代表機関を構えることを突然にキャンセルしたことを発表し、ガイアナは『一つの中国』を引き続き堅持すると強調しました。
ガイアナのヒュー・トッド外相は、中国の駐ガイアナ大使の陳錫来氏が率いる代表団と、台湾との協定をキャンセルすると発表する直前に会っており、会談の詳細は明らかにされていないものの、何らかの圧力があったと見られます。
ガイアナ国旗
ガイアナ政府は、締結された協定についてのコミュニケーション不足が、打ち切られた理由だと主張しています。
ガイアナのトッド外相は、台湾弁公室の設置は貿易や投資を促進する目的だけで問題はないと考えていたが、地政学的な要因があったと述べています。
台湾とガイアナ共和国は1月11日に台湾弁公室の設置協定を締結し、双方からの発表がなかったことから、当初は注目されていませんでした。
しかし在ガイアナ米国大使館が、この協定について台湾とガイアナを祝福したことで中国から注目されることになりました。
米国が中国にチクったわけではないでしょうが、米国の祝福のニュースが、中国側に警鐘を鳴らしたようです。
米国務省の匿名の報道官は、「米国はガイアナと台湾の強固なパートナーシップを継続的に強化することを奨励している。米国の台湾への支持は「揺るぎないもの」であり、台湾は世界にとって有益な友人である」と強調しました。
中国は『一つの中国政策』を盾にして、軍事面だけでなく政治経済面でも台湾いじめを繰り返していますが、今回の在ガイアナ米国大使館の行動は解せないです。
中国側が(おそらく)黙認していた「台湾弁公室の設置」を、在ガイアナ米国大使館大々的に祝福したことが、結果的に中国を動かして協定破棄へと導いてしまいました。
米国も口で言っていることと、頭で考えていることが一致しないことが多々あるのでしょう。
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参考記事 *>s
<多維新聞>美媒称台设处圭亚那遭阻 “美方祝贺”引中方警觉
http*://bit.ly/36ONr42
<AFP BB news>ガイアナが台湾代表機関設置を破棄、「邪悪な」中国が圧力か
http*://bit.ly/36Rsghx
<フォーカス台湾>台湾、ガイアナへの代表機関設置頓挫 米国務省「多国に関係深化促す」
http*://bit.ly/3azkg5K